『チェリー・チーズケーキが演じている』ジョアン・フルーク ヴィレッジブックス

2011-06-13

☆☆☆

ハンナがマイクとノーマンのふたりから同時にプロポーズされて、一週間 ― 。煮え切らないハンナに町中がやきもきしているところへ、映画野ロケ隊がやってきた。地元民にも出演の依頼があると聞いて大盛り上がりの最中、映画監督が演技指導中に不慮の死をとげるという悲劇が。とにかく女好きでわがまま放題、傲慢な監督だっただけに、殺してやりたいと思っていた人間は多い。 ― となるとやっぱり殺人事件?大学時代の友人だった映画プロデューサーを通じてロケ隊の裏事情にも詳しくなったハンナは、妹たちの助けを借り、こっそり捜査を始めるが……。好評シリーズ第8弾! 内容紹介より



ヒロインがどちらのプロポーズを受けるのか?っていう状況を最後までひっぱるのかと思っていたら、早々と結論が出てしまいました。今回の事件は、映画の撮影現場という衆人環視のなかで起きて、凶器に近付けた人間も限られているので容疑者も限定されています。被害者は才能はあるけれど、尊大で女癖が悪い監督というミステリにありがちな人物設定で、容疑者たちも映画関係者に絞られていますが、プロデューサーや女優をはじめとして、その他も映画人としては目を引くほどの個性が見られず、誰も突出した動機を持ち合わせていないために非常に話が平板です。こういう業界特有のエキセントリックなものが希薄なため、町の住民たちとさほど違いがないのが欠点でしょう。ただし、これまでの作品とは異なって、主人公に、地味だけれど丁寧な調査みたいなものがみられるところと、このシリーズ(というかコージーミステリ・シリーズ)につきもののイベント(本書では映画ロケですが、祭りとかコンテストとか)とミステリのバランスがとれているところは進歩しているように感じました。偉そうですいません。

タグ:ジョアン・フルーク




チェリー・チーズケーキが演じている (ヴィレッジブックス)チェリー・チーズケーキが演じている (ヴィレッジブックス)
(2007/10)
ジョアン フルーク

商品詳細を見る


テーマ : 推理小説・ミステリー
ジャンル : 本・雑誌

『キャロットケーキがだましている』ジョアン・フルーク ヴィレッジブックス

2011-04-15

☆☆

相変わらずお菓子づくりや人付き合いに忙しいハンナ。今回は共同経営者のリサとその夫ハーブの親戚百人が集まる大パーティのお手伝いもあって、てんてこま い。あまりかまってやれないせいか、愛猫モシェもまた様子が変だし……。それでもリサたちにはうれしい驚きがあった。長いあいだ行方不明になっていたガス叔 父が、ひょっこり帰ってきたのだ!だが再会を喜ぶまもなく、ハンナはガスの死体を発見する羽目に。事件を解決するのは当然彼女の役目とばかり、人々はハン ナの元へ次から次へとやってきて、意外な情報をもたらしてくれるのだけれど―。好評シリーズ、ついに10巻目! 内容紹介より



ミステリに関し良い具合に緩くなる一方のこのシリーズ。マンネリという安定期に入って来たのか、複雑怪奇なミステリを読む気分じゃないときに構えずに読めて重宝しています。さて、このシリーズに限らず、だいたいコージーミステリの作者は一般的にイベント好きな傾向にあると思うのですけれど、今回は主人公の共同経営者の盛大な親族会が舞台になっています。そこで殺害された男性の知られざる身体的特徴について、主人公の母親を含めた幾人もの女性が内密に主人公に告げてくる場面が笑いどころでしょうか。あとは、本シリーズお決まりのお菓子の話題と、相変わらずいつまでも引っ張る、ふたりの男性の間で揺れる女心といったところです。特に本書においては妙な小細工もなく、前述のお決まりの展開が主題を浮き立たせている印象で、全体にすっきりして分かりやすい構成でした。但し、それはあくまでシリーズ愛(?)読者について言えることであって、初めての読者にとっては薄味に感じるかもしれません。

タグ:ジョアン・フルーク




キャロットケーキがだましている (ヴィレッジブックス)キャロットケーキがだましている (ヴィレッジブックス)
(2009/10/20)
ジョアン・フルーク

商品詳細を見る

テーマ : 推理小説・ミステリー
ジャンル : 本・雑誌

『ピーチコブラーは嘘をつく』ジョアン・フルーク ヴィレッジブックス

2010-12-31

☆☆☆

ハンナのお店〈クッキー・ジャー〉は、開店以来初めてのピンチに見舞われていた。客足がぱったり途絶え、店はがらがら……原因はお向かいにできた新しいベイカリーのせいだ。しかもその店のオーナーは、ハンナノ恋敵、ショーナ・リー姉妹だからよけいに腹立しい。共同経営者リサの結婚も間近なのに、これじゃ店をたたまなくちゃならなくなるかも。ショーナ・リーたちはいったい何を企んでいるの?頭の痛いハンナだったが、リサの結婚式当日、もっともっと困った羽目になり ― 。マイクとノーマン、ふたりからのすてきな誘いにも、何かが起こる予感はするけれど。大好物のお菓子探偵シリーズ第7弾! 内容紹介より



いつもと違って目新しいことは、主人公の店〈クッキー・ジャー〉の真向かいにライバル店ができたものだから〈クッキー・ジャー〉に閑古鳥が鳴いている状況になっているところ。いつもいつもクッキーの評判が良くて、客足もひっきりなしというのではつまらないのでこういう展開はありだと思います。
また、他の飲食系コージーミステリにもいえることですが、このシリーズもケータリング先のイベント中に殺人を含む事件が起きることがパターンとして多いけれど、今回、本書では主人公の共同経営者リサ・ハーマンの結婚式という絶好の設定を事件の舞台として使用していません。その意図は分かりませんが、これは結果として結婚式およびその後のパーティーに出席した多くの人物を、同時刻に起きた殺人事件の容疑者から外すことのできるアリバイにもなっています。しかし、逆に容疑者が絞られて、ミステリ読みにとってはかえって犯人の目星を付けやすくする場面にもなってしまっているのですが。
この二つの部分が少しだけマンネリ感を改善しているような印象を受けました。それにしても、どうしてこうも主人公がモテるのかは、相変わらず不思議です。

というわけで、今年最後のミステリ作品の感想がジョアン・フルークさんなのは、かなり自分的に微妙な気持ちなのですけれど、来年もミステリに限らずたくさん本が読めたらいいなと思っています。最後になりましたが、当ブログを訪れてくださった皆さん、ありがとうございました。良いお年をお迎え下さい。

タグ:ジョアン・フルーク




ピーチコブラーは嘘をつく (ヴィレッジブックス)ピーチコブラーは嘘をつく (ヴィレッジブックス)
(2006/10)
ジョアン・フルーク

商品詳細を見る

テーマ : 推理小説・ミステリー
ジャンル : 本・雑誌

『レモンメレンゲ・パイが隠している』ジョアン・フルーク ヴィレッジブックス

2010-11-23

☆☆

レイク・エデンも今は夏。暑さとダイエットに苦しみながらも毎日クッキー作りに忙しいハンナのもとへ、ノーマンからびっくりニュースが届いた。なんとエデン湖畔にある古い屋敷を土地ごと買い取り、ハンナと設計した「夢の家」を実際に建てるつもりだと言う。「ついにふたりが結婚?!」と盛り上がる周囲をよそに、ノーマンとハンナがその家の片付けに行くと、キッチンにはハンナご自慢のレモンメレンゲ・パイの食べ残しがあり、地下室には元所有者の死体が・・。今度こそ事件に関わるのはごめんだわ、と固く決意するハンナだったけれど……。今回もスイーツなお菓子探偵ハンナ・シリーズ第4弾! 内容紹介より



このシリーズのなかではまとまりがあって良く出来ている感じです。本書を読んで、今さらながら分かったことなのですけれど、ハンナの男友達である歯科医のノーマンと刑事部長のマイク、このふたりはヒロインにとって理性に働きかけるのがノーマンであり、感性に訴えかけてくるのがマイクなのですね。つまり結婚するなら前者で、恋愛するなら後者といった存在なのでしょうか。今まで、どちらも似た者同士だし、煮え切らない優柔不断な女だなとか思っていましたが、そういう違いがあったのでした。そりゃあヒロインもいろいろと迷いますよね。
さて今回は、事件現場に残されたヒロインの店〈クッキー・ジャー〉特製のレモンメレンゲ・パイやテイクアウトされたオッソブーコ、自家製瓶詰めといった食べ物が事件の謎を解いていく手がかりになっているところが飲食系コージーらしくて洒落が利いていました。

タグ:ジョアン・フルーク




レモンメレンゲ・パイが隠している (ヴィレッジブックス (F-フ2-4))レモンメレンゲ・パイが隠している (ヴィレッジブックス (F-フ2-4))
(2004/10)
ジョアン・フルーク

商品詳細を見る

テーマ : 推理小説・ミステリー
ジャンル : 本・雑誌

『キーライム・パイはため息をつく』ジョアン・フルーク ヴィレッジブックス

2010-09-17

☆☆

レイク・エヂンで三郡合同の大きなフェアが催されることになった。町中がお祭りムードだが、ハンナはふだんどおり〈クッキー・ジャー〉を開きながら、お菓子コンテストの審査員をしたり、美人コンテストに出る末妹ミシェルの応援をしたりと大忙し。おまけに愛猫モシェの様子がおかしいので、心配で夜もよく眠れず、お疲れ気味の毎日だ。なんとか日々を過ごすなか、フェア会場でロデオショー一座の売上金盗難事件が発生。刑事のマイクから相談されたハンナは、会場に並ぶ甘いお菓子と睡魔の誘惑を振り払いながら調査を進めるが、さらに大事件が起こり……。ハンナのいつもの名推理は大丈夫? 内容紹介より



シリーズ9作目。
主人公のハンナがお菓子コンテストの審査員をしているため、最初から最後までクッキーやパイなどのお菓子を食べるシーンが繰り返しでてきて、読んでいるうちに口内が甘く感じてくるほどでした。特に今回は読後、甘いものは食べたくない系の満腹感が強かった。そして、このシリーズが甘いのはお菓子だけじゃなくて、主に主人公を含む三姉妹、そして主人公を巡る二人の男性、これらの人間関係も非常に甘ったるく感じました。前者の関係がとても仲が良いのは別にかまわないけれど、お互いほめあったりしてややベタつき気味なのが鼻に付きます。後者の場合は、いくら主人公に惚れているからってふたりとも善い人過ぎで、いいようにあしらわれすぎでしょう。特に、歯科医師のノーマンの献身ぶりと気っ風の良さは、このシリーズのなかで初めて読む作品が本書だとしたら、何か企んでいるのじゃないかと彼を真犯人として疑いたくなるほど怪しげです。女性ミステリ作家というのは、こういうシチュエーションが好みなのでしょうかね。

タグ:ジョアン・フルーク




キーライム・パイはため息をつく (ヴィレッジブックス)キーライム・パイはため息をつく (ヴィレッジブックス)
(2008/09/20)
ジョアン・フルーク

商品詳細を見る

テーマ : 推理小説・ミステリー
ジャンル : 本・雑誌

『チョコチップ・クッキーは見ていた』ジョアン・フルーク ヴィレッジブックス

2010-03-27

☆☆☆

ハンナはお菓子作りの腕をいかして、世界一おいしいクッキーを出すお店を経営している。店の評判は上上、地元の人たちのくつろぎの場として愛されていた。そんなハンナの悩みといったら、「結婚しなさい」とうるさい母親くらいのもの。忙しくものどかな毎日だったが、ある日、店の裏手で牛乳配達人の死体が発見され、町は大騒ぎに。義弟である保安官助手に捜査を手伝うと約束してしまったことから、ハンナは自慢のクッキーを手に町の人たちへの聞きこみを始めた。おいしいものの前ではだれしも口が軽くなる。思わぬ名探偵ぶりを発揮するハンナだが……。甘くコージーなお菓子ミステリー・シリーズ第一弾! 内容紹介より



ようやく読んだ〈ハンナ・スウェンセン・シリーズ〉第一作目。
ローラ・チャイルズよりもジョアン・フルークの作品のほうが人気があるみたいで、著者名での検索キーワードで来られる方が多いです。ミステリ的にもキャラクター的にも、本シリーズが若干ですが上回っているような気がします。しかし、人気の一番の要素はやっぱりお茶よりお菓子っていうところにあるのかもしれません。
ともにショップのオーナーだったり、弱っていたところを保護した猫と犬*をそれぞれペットにしているなどの共通点を持つ主人公たち、それ以外でもかなり設定の似ているローラ・チャイルズの〈お茶と探偵シリーズ〉に無くて本シリーズにあるものは、「家族」の存在ではないかと思います。〈お茶と探偵シリーズ〉のセオドシアにはおばしかいませんが、本書のハンナには母親、二人の妹、義弟がおり、特に、仲が良いとは言えなかったらしい次女アンドリアと姉妹の絆*を深めあったり、アンドリアの母親としての成長する姿を見守ったりする場面が描かれています。そして、そういうところがこのシリーズの魅力なのかなと、一作目を読んでみて感じたのでした。

*猫派と犬派に分かれているところも注意したい点。
*シリーズの他の作品でもよく言及されています。

タグ:ジョアン・フルーク




チョコチップ・クッキーは見ていた (ヴィレッジブックス)チョコチップ・クッキーは見ていた (ヴィレッジブックス)
(2003/02)
ジョアン・フルーク

商品詳細を見る

テーマ : 推理小説・ミステリー
ジャンル : 本・雑誌

『ブルーベリー・マフィンは復讐する』ジョアン・フルーク ヴィレッジブックス

2009-10-31

☆☆

レイク・エデンに、あの人気料理研究家コニー・マックがやってくる!いつもは静かに厳しい冬が過ぎ去るのを待つ町が、今年は浮き足だっていた。そんななか、ハンナはウィンター・カーニバルの特別ゲストとして招かれたコニーに、自分の店の厨房を一晩貸すことに。翌朝、出勤してきたハンナが発見したのは、ぐちゃぐちゃの厨房と、特製ブルーベリー・マフィンを手にしたコニーの死体だった!殺人現場として店は立入禁止になるは、妹の親友と恋人候補ノーマンまで犯人扱いされるはで、頭に来たハンナはまたまたこっそり犯人探しを始めるが……。お菓子探偵の面目躍如、シリーズ第三弾! 内容紹介より



思うに、このシリーズのミステリ色が希薄な原因は、容疑者たちが容疑者足り得る充分な容疑を持ち合わせていないからではないのかと。例えば、ノーマンの容疑は被害者からかなりぞんざいな扱いを受けて、そのことに立腹して犯行に及んだというもの。被害者とは初対面であり、普段の彼の言動からは乱暴な行為をしそうにはないのもかかわらず、顔馴染みの刑事が容疑をかけるのです。その他の容疑者も被害者から叱責させたとかそんなものなのですね。現実に起きる殺人事件では、そんな単純なことが原因になることが多いのかもしれませんが、ミステリ小説においては興ざめしてしまいます。もとから作者にはレッドへリングを仕掛ける意図などないかのように思えます。

以下、ネタバレしています。


しかし、容疑者たちの中に真犯人を潜ませず、真犯人を中盤まったく舞台に登場させず(真犯人が登場するのは約460ページ中19ページほど)、見当違いな容疑者たちで話を引っ張るつもりなら、いくらコージー・ミステリといえども、彼らを容疑者たるべき姿に、臭いのきついレッドへリングに造り上げるべきです。

『ストロベリー・ショートケーキが泣いている』ジョアン・フルーク ヴィレッジブックス
『ファッジ・カップケーキは怒っている』ジョアン・フルーク ヴィレッジブックス
『シュガークッキーが凍えている』ジョアン・フルーク ヴィレッジブックス




ブルーベリー・マフィンは復讐する (ヴィレッジブックス)ブルーベリー・マフィンは復讐する (ヴィレッジブックス)
(2004/02)
ジョアン フルークJoanne Fluke

商品詳細を見る


テーマ : 推理小説・ミステリー
ジャンル : 本・雑誌

「ストロベリー・ショートケーキが泣いている」ジョアン・フルーク ヴィレッジブックス

2008-08-23

☆☆

ミネソタの小さな町レイク・エデンは、いつになくにぎわっていた。
ハートランド製粉主催による手作りデザートコンテストの第一回開催地に選ばれたのだ。
町いちばんのケーキ作り名人としてハンナも審査員に選ばれたが、審査員の中には意外な顔ぶれも。そのひとり、高校のバスケットボール・コーチであるボイド・ワトスンがこてんぱんに参加者のデザートを批評した夜、彼は何者かに殺された。そばにはハンナがあげたストロベリー・ショートケーキが—。またまた死体の第一発見者になってしまったハンナはやっぱり探偵役をやるはめに……。大好評のお菓子探偵ハンナ・シリーズ第二弾!   内容紹介より



ジョアン・フルークさんちの『シュガークッキー』、『ファッジ・カップケーキ』に続いて『ストロベリー・ショートケーキ』を食べてみました。ごちそうさまでした。
…さて、今回、ハンナがホームズ役でアンドリアがワトスン役みたいに描かれていました。作者が意図して古典的パターンを踏襲したのではないでしょうが、そのためこの姉妹の会話部分が多くなって変化に乏しく、退屈なところもありました。それから女性記者の身に起きた事態は、読者には早くから予想がつくことなのに、それが判明するまでの経過を長く引っ張り過ぎてしまった感があります。読者には結果に見当が付いているのに探偵役がなかなか気が付かない間抜けな状況に陥っていて、これは読者をイライラさせるだけですね。

ミステリ自体はいつもの場当たり的な事件なので特別な感想はありません。たまには綿密に仕組まれた計画殺人事件なんていうのも取り入れていただきたいです。



ストロベリー・ショートケーキが泣いている (ヴィレッジブックス F フ 2-2)ストロベリー・ショートケーキが泣いている (ヴィレッジブックス F フ 2-2)
(2003/08)
ジョアン・フルーク

商品詳細を見る

テーマ : 推理小説・ミステリー
ジャンル : 本・雑誌

「ファッジ・カップケーキは怒っている」ジョアン・フルーク ヴィレッジブックス

2008-07-23

☆☆☆

義弟ビルの保安官選挙出馬、妹の第二子出産、愛猫のハンスト、さらにはレイク・エデン料理本用のレシピ選考……このごろハンナは落ち着く暇もない。なかでもケスター家のカップケーキは悩みの種。おいしさの元である秘密の材料がわからず、試作を続ける日々だ。そんな試作品のひとつをあげた直後、グラント保安官が殺された。わからずやのマイクは当然、保安官の座を狙うビルを第一容疑者扱い。冗談じゃないわ!とハンナは母や妹の期待を背負って犯人捜しに乗り出すが、保安官の知られざる悪人ぶりが次々発覚、犯人候補は増えるばかり……。おなじみのお菓子探偵ハンナが大活躍、シリーズ第5弾! 内容紹介より



司会者「みなさま、こんにちわ。『海外ミステリを読もう』の時間です。本日の講師は
    ピレリ・橋石先生です。先生、よろしくお願いします」
先生 「よろしくちゃん!」
司会者「・・・。さて、今日取り上げる本は、ジョアン・フルークさんの『ファッジ・     カップケーキは怒っている』です。先生、この本について…」
先生 「はいはい、最初から最後まで甘い本よね。これ一冊でコーヒー三杯いけちゃうみ    たいな」
司会者「先生、それは梅干しとご飯のたとえじゃないですか…」
先生 「冗談よ、それよりあたしすごいこと思い付いちゃったんだけど。この作者には歯    科医師会がバックに付いてる気がするのよね」
司会者「はあ?」
先生 「ほら、ただ読むだけで虫歯の一二本できそうじゃない、その上、内容につられて    クッキーとかケーキとかパクパク食べたりしたら、さらに二三本虫歯になっちゃ    うでしょ。そしたら歯医者が繁盛するってわけ。ジョアンちゃん、いくらか貰っ    てるかもね」
司会者「ジョアンちゃんて…。それにしても、ちょっと飛躍しすぎではないですか?」
先生 「あーら、あなた。その証拠にノーマンて歯科医が友人として登場してるでしょ」
司会者「ところで先生、ミステリとしての評価はいかがでしょう」
先生 「まあ、こういう飲食系ミステリのなかでは普通かしら。そもそもこのジャンルで    はミステリ部分は刺身のつま、サンドイッチのパセリみたいにそえものみたいな    ものだから、読者もはなからそんなもの期待してないのよ」
司会者「それでは犯人の意外性みたいなところもあまり見あたらないと」
先生 「そうね。刑事のマイクが真犯人かと思ったのよね、でも、あたし
    『シュガークッキーが凍えている』を先に読んでたのを思い出してあれにもマイ    クが出てきてたから…」
司会者「先生、そういう読み方は邪道じゃないんですか?評論家として」
先生 「邪道の道も蛇って言うじゃない」
司会者「それを言うなら、蛇の道も蛇ですよ」
先生 「そうとも言うわね。それにしてもこのハンナっていう女、いい男を両天秤にかけ    るなんてムカツクわよね。やっぱり料理が上手な女に男は引かれるのかしら。     あっ、そうだ、かあーいい、かあーいいニャンコちゃんが出てくるところは点数    高いわ。モシェってゆうネコちゃんなんだけど…」
司会者「お話の途中ですが、お時間が来てしまいました。この番組は本みしゅらん新社の    提供でお送りいたしました」


ファッジ・カップケーキは怒っている (ヴィレッジブックス F フ 2-5)ファッジ・カップケーキは怒っている (ヴィレッジブックス F フ 2-5)
(2005/06)
ジョアン・フルーク

商品詳細を見る

テーマ : 推理小説・ミステリー
ジャンル : 本・雑誌

「シュガークッキーが凍えている」ジョアン・フルーク ヴィレッジブックス

2008-04-28

☆☆

もうじきクリスマス。レイク・エデンの町はいつになくうきうきしていた。ハンナが出版する町のとっておき料理集のために、クリスマス・パーティ兼大試食会が開催されるのだ。ハンナの母ドロレスも大張り切り。美しく高価なケーキナイフを貸してくれるという。だが、宴が始まってしばらくして、ハンナは真っ青になった。あのケーキナイフがない!慌てて探すハンナの目に飛び込んできたのは、ナイフを胸に刺した死体だった……。
外は猛吹雪で参加者は会場に軟禁状態だから、絶対この中に犯人がいるはず!今にも産気づきそうなアンドリアを助手に、ハンナが見つけた真相は?大好評シリーズ第6弾。内容紹介より



初お菓子探偵ハンナ・シリーズです。このシリーズは題名が可愛らしいですね。これが和菓子探偵シリーズだと、『大福もちがふくれている』とか『最中で窒息する』とか『大納言小豆が脅迫する』になるのでしょうか。

さて、いよいよクリスマスまで八か月を切りました。そこで「飲食系ミステリコージー風」料理のレシピの紹介。このレシピはグルメ系やデリバリー系にも応用できます。

材料(一人前)

主人公……1名(二十代から四十代の女性)、少々旬を過ぎていても可。
 
猫あるいは犬……好みに応じて若干数。

主人公の恋人……1名 警察官、新聞記者、弁護士など、間抜けでないこと、ハンサムで          あること。

主人公の家族、友人……数名(主人公より頭が良くないこと)。

近隣住人……料理人の能力に応じて数名~十数名。個性的な素材を多く揃えると
      味に深みが増す。ただし、多すぎると手間がかかり収拾がつかなくなるので       注意。

死体……新鮮なものを適量(1~3)数。

調味料……毒薬または劇物 小さじ1/2

付け合わせ(なくても可)……銃弾五、六発。

必要な道具……切れ味鋭い刃物、鈍器など。

 
作り方
パーティー会場などで、すべての材料を大鍋に投入し煮込む。
なお、あっさり味であまりコクはでません。



シュガークッキーが凍えている (ヴィレッジブックス)シュガークッキーが凍えている (ヴィレッジブックス)
(2005/12)
ジョアン フルーク

商品詳細を見る

テーマ : 推理小説・ミステリー
ジャンル : 本・雑誌

プロフィール

てんちゃん1号

  • Author:てんちゃん1号
  • 海外ミステリなどの感想を誤字脱字、表現・文法間違いを交え、思い込みと偏見を持って書いています。そんな素晴らしいブログなのでリンクとか何でもフリーです。異次元、霊界、他惑星からもお気軽にどうぞ。

カテゴリー

最近の記事

月別アーカイブ

03  02  01  12  11  10  09  08  07  06  05  04  03  02  01  12  11  10  09  08  07  06  05  04  03  02  01  12  11  10  09  08  07  06  05  04  03  02  01  12  11  10  09  08  07  06  05  04  03  02  01  12  11  10  09  08  07  06  05  04  03  02  01  12  11  10  09  08  07  06  05  04  03  02  01  12  11  10  09  08  07  06  05  04  03  02  01  12  11  10  09  08  07  06  05  04  03  02  01  12  11  10  09  08  07  06  05  04  03  02  01  12  11  10  09  08  07  06  05  04  03  02  01  12  11  10  09  08  07  06  05  04  03  02  01  12  11  10  09  08  07 

ユーザータグ

短編集 ホラー SF クリスマス・ストーリー アンソロジー ルース・レンデル アーロン・エルキンズ スティーヴン・キング デイヴィッド・ハンドラー キャロリン・G・ハート ジョージ・P・ペレケーノス ジョアン・フルーク ローラ・チャイルズ マイクル・クライトン ジョー・R・ランズデール ドン・ウィンズロウ ジェームズ・パターソン ジェイムズ・パタースン エド・マクベイン ジル・チャーチル ヘニング・マンケル ローレンス・ブロック ポーラ・ゴズリング リチャード・マシスン レジナルド・ヒル D・M・ディヴァイン C・J・ボックス スチュアート・ウッズ ジャネット・イヴァノヴィッチ リリアン・J・ブラウン ピーター・ラヴゼイ パーネル・ホール S・J・ローザン レックス・スタウト アリス・キンバリー ジョルジュ・シムノン ジョー・ゴアズ マーガレット・ミラー ウィリアム・カッツ クレオ・コイル カール・ハイアセン レスリー・メイヤー アイザック・アシモフ ヒラリー・ウォー エド・ゴーマン カーター・ディクスン マイケル・ボンド ルイーズ・ペニー マーシャ・マラー ジェフリー・ディーヴァー ジョン・ディクスン・カー リタ・メイ・ブラウン ジェームズ・ヤッフェ イーヴリン・スミス ジャック・カーリイ キャロリン・キーン ウィリアム・L・デアンドリア コリン・ホルト・ソーヤー ローラ・リップマン フレッド・ヴァルガス ポール・ドハティー ロブ・ライアン ジェフ・アボット G・M・フォード エヴァン・マーシャル オーサ・ラーソン ジョアン・ハリス サイモン・カーニック リン・S・ハイタワー ドナ・アンドリューズ ファーン・マイケルズ アンソニー・ホロヴィッツ ジャン=クリストフ・グランジェ スタンリイ・エリン レイ・ハリスン ケイト・ロス アンドレア・カミッレーリ レニー・エアース ジョン・クリード コニス・リトル デイヴィッド・マレル クリスチアナ・ブランド ウイリアム・P・マッギヴァーン ウィリアム・ランデイ ジャック・フィニイ リック・ボイヤー サキ ジェーン・ラングトン ユージン・イジー ウォルター・モズリイ アン・クリーヴス ビリー・レッツ イーサン・ブラック ダナ・レオン エーリヒ・ケストナー ウォルター・サタスウェイト スタンリー・エリン ポール・ドハティ トバイアス・ウルフ 

ブログ内検索

全ての記事を表示する

全ての記事を表示する

リンク

RSSフィード

最近のトラックバック

最近のコメント