『ロスト・エコー』ジョー・R・ランズデール ハヤカワ文庫

2009-08-25

☆☆☆

子供の頃の高熱が原因で片耳が聞こえなくなったハリーは、ふとしたことから聴力を回復するが、不思議な能力を持つことになってしまった。暴力や恐怖に関係した過去の出来事が、その音を媒介にして見えるようになったのだ。こうしてハリーは過去の犯罪現場を目撃するようになる。やがて大学生になり、初恋の相手と再会した彼は、彼女の父の死の真相を探り始める……青春小説とサスペンス小説が融合した会心作。文庫オリジナル 内容紹介より



人生のどつぼにはまって、下品な言葉を吐きながらじたばたしている、いい歳をした大人たちを描いたハップ&レナード・シリーズと、まだイノセンスさを失しなっていない少年の活躍を描いた『ボトムズ』『ダークライン』。本書はその二つの年齢層の中間である青年期の男を主人公にした作品ですから、ランズデールがどのように仕上げるのか、かなり期待できると言いたいところですが、あまり評判が良くないことは事前に知っていたのでワクワク感もなく読んでみました。主人公が持つ特異な能力のアイデアは良いと思うけれど、主人公と武道家の関係が映画「ベスト・キッド」風で、老師とその若い弟子みたいな雰囲気がステレオタイプでもうひとつ。実際に護身術の師範であるランズデールの思想みたいなものが作品に表れて、ああって感じ。いわゆる、宇宙がどうたら、自然がどうたらの世界。これからランズデールさんはそっちの方向に行っちゃうのか心配。『ボトムズ』、『ダークライン』の中の少年を今回は上手く成長させられなかった、そんな印象を残した作品でした。バイオレンスな作品とイノセンスな作品を融合させるのか、あるいは全く別のものを造り上げるのか、まあ作者は苦しんでいるかどうか知りませんが、これが産みの苦しみというやつですかね。多彩なひとですから、もう一皮剥けてくれればと思います。




ロスト・エコー (ハヤカワ・ミステリ文庫 ラ 12-3)ロスト・エコー (ハヤカワ・ミステリ文庫 ラ 12-3)
(2008/05/09)
ジョー R.ランズデール

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テーマ : 推理小説・ミステリー
ジャンル : 本・雑誌

『モンスター・ドライヴイン』ジョー・R・ランズデール 創元SF文庫

2008-10-28

☆☆☆

金曜の夜、ぼくたちはドライヴイン・シアター《オービット》に集まった。いつものB級ホラー映画オールナイト。いつもの大騒ぎ。だが突然、血の色の光を放つ怪彗星が襲来し、観客全員が異空間に閉じ込められてしまった! 娯楽の殿堂から一転、生き残りを賭けた凄絶な戦場に変わる《オービット》。ぼくたちはここから生還できるのか? 伝説のスラップスティック青春ホラーSF!  内容紹介より



ネタばれしています。ご注意下さい!

ネットでこの作品のレビューをまだ読んでいないので、どなたかが書いていらっしゃるかもしれませんが、本書はスティーヴン・キングへのオマージュではないかと思ったのです。それが言い過ぎならば、かなりの影響下で創作されたのではないのかと。少年たちの友情と冒険、別れを描いた『スタンド・バイ・ミー』を思わせる導入で始まり、あの傑作『霧』のシチュエーションへと展開しているような気がします。異次元の生物に襲われ、立てこもったスーパーマーケットが本作品では広大なドライブイン・シアターへと姿を変え、エピローグで目撃されるティラノサウルス・レックスとそれに群がる共生生物は、『霧』で遭遇する六本脚の巨大生物とそれに取り付く何百匹もの“虫”を思い出させます。そしてなによりの証拠は、ドライヴイン・シアターを支配する者が“ポップコーン・キング”と名乗っているではないですか!

少年たちが異空間に閉じ込められた後、『スタンド・バイ・ミー』みたいな友情を続けずに変化を付けているところは、ランズデールらしいオリジナリティが出ているのではないでしょうか。とにかく奇想天外、奇々怪々な物語、三部作らしいので続編が読みたい。



モンスター・ドライヴイン (創元SF文庫)モンスター・ドライヴイン (創元SF文庫)
(2003/02)
ジョー・R・ランズデール

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テーマ : 推理小説・ミステリー
ジャンル : 本・雑誌

「明日への契り」ジョージ・P・ペレケーノス ハヤカワ文庫

2008-08-21

☆☆☆☆

妻と息子と別れ、失意の日々を送るマーカス。彼は貧しさから母親と離れて暮らす少年アンソニーと出会い、驚くべき事実を聞かされた。炎上する車から若者が金を盗み出す現場を偶然目撃したというのだ。その金が麻薬密売の元締のものだったことから、組織は情報を握るアンソニーの行方を追う。やがて少年の身に危険が及ぶにいたってマーカスは組織との対決を決意する! 男たちの生きざま、哀しみを叙情的に謳い上げた傑作。 内容紹介より



とにかくジョージ・P・ペレケーノスの作品はとても分かりやすい。ヤクザ映画じゃないけれどなんだかそんな雰囲気を感じます。高倉健!みたいな。渋いっ!みたいな。

ジョー・R・ランズデールの作品とは友情とバイオレンスという共通点がありますが、
ランズデールの『凍てついた七月』や『人にはススメられない仕事』で暴力が目的化し、暴力と死に魅了されつつある危うさが描かれているのに対し、ペレケーノスの作品の暴力はまだ手段であり、コントロールできているところに作者の昔気質というか古風さが現れていると思います。しかし、ここには古来の「卑しい街を行く騎士」など存在せず*、主人公は汚職警官のひとりであり、そもそも「卑しい街」どころか市長からして麻薬常習者で、十一歳の子供がコカインを売り、尊敬を集めるのは麻薬密売の総元締という汚濁にまみれた街になってしまっています。この街の変遷を描いているところに、当シリーズが〈ワシントン・サーガ〉と呼ばれる由縁を強く感じます。

甘々な結末はやはり古典的な印象です。それよりも『ローリング・ストーン』を読んでいるかのごとく、音楽のタイトルとアーティストの名前がうじゃうじゃ出てくるのには少し辟易しました。

*マーカス・クレイはその絶滅寸前の生き残りかもしれませんが、家庭や店という守るべきものを持ちディフェンス専門になっている。




明日への契り (ハヤカワ・ミステリ文庫)明日への契り (ハヤカワ・ミステリ文庫)
(1999/10)
ジョージ・P. ペレケーノス

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テーマ : 推理小説・ミステリー
ジャンル : 本・雑誌

「人にはススメられない仕事」ジョー・R・ランズデール 角川文庫

2008-08-01

☆☆☆

落ちこぼれの白人ハップ・コリンズは、夜毎クラブの用心棒をしつつ、親友レナードと恋人ブレットの好意に甘えて生きる毎日。だが安穏な日々は続かない。気づけばハップは、売春宿で賑わう危険な町フーティ・フートへ繰り出す車に、レナードらと共に乗り込んでいた。すべてはブレッドの娘、ティリーを売春宿から救うため。やたらと態度のでかい赤毛の小男や、バイク乗りギャング団、冷徹な殺し屋どもを相手に、ハップとレナードの奮闘がまた始まる。益々過激さを増すMWA受賞作家ライフワーク最新作! 内容紹介より



ジョー・R・ランズデールの《ハップとレナード》シリーズの四作目。
ストーリーは単純なやたら銃をぶっ放し、殴ったり蹴ったりするロード・ノベルふうバイオレンス・アクション。レナードがなんだかこわもてな感じで、こんなキャラクターでしたっけ。ある娘を取り戻すために、人に暴力を振るったり殺したりするのですが、どんなに犠牲を払っても結局娘は何も変わるわけではない、というのが虚無的といえばいえるかもしれません。かつて小男レッドを兄が助け出した行為も似たようなものだし、殺伐感と虚無感がテーマとして猥雑な言葉のなかに埋もれている気がします。

さて、ここからまったく話がかわります。
実を言いますと、わたしは野鳥を使って世界征服を企む某組織の一員なのですが、以前我が組織の会員がnhk凸凹歌合戦にカウンターを持って登場して以来、わたしがその会員だと言うと決まって「カウンターで野鳥を数えるのか」と尋ねられ鬱陶しくて仕方ありません。いわゆるローレンツのハイイロガンみたいに刷り込まれてしまったのですね。そもそも、わたしはカウンターなど一個も持っていません。

しかし、今回、あまり上品とは言えない言葉が本書にはいくつ書かれているのだろうかと思ってカウントしてみました。たくさん種類がありますが、代表的な言葉のみ。
&&…23回(始まって6行目と11行目ですでに登場)  
♂♂♂♂…13回(同じく15行目)
ケツ…13回(同じく22行目)
伏せ字は本書でご確認を。



人にはススメられない仕事 (角川文庫)人にはススメられない仕事 (角川文庫)
(2002/01)
ジョー・R. ランズデール

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テーマ : 推理小説・ミステリー
ジャンル : 本・雑誌

「ダークライン」ジョー・R・ランズデール 早川書房

2007-08-04

☆☆☆☆

テキサスの田舎町デューモントに引っ越してきた私は、まだ13歳だった。父さんのドライヴ・イン・シアターで映画を観て、新しく出来た友達と遊び、姉とそのボーイフレンドを冷やかして、夏休みを過ごすはずだった。ところがある日、家の裏で犬と遊んでいた私は、地面に埋められていた古い手紙と日記の断片を発見する。それは思春期の少女が綴った恋の記録だった。さらにその先の森には、焼け落ちた屋敷の跡が黒々と聳え立っていた。好奇心にとらわれた私は、古い事件を調べてみた。そこでは13年前、火災で一人の少女が命を落としていたのだ。さらに奇怪なことに、同じ夜、町外れにすむ別の少女が、首無し死体で発見されていた。どちらの事件も真相ははっきりしないままだ。私と姉は、事件の真相を突き止める決心をするが…… 内容紹介より



前回の『ボトムズ』をMWA賞狙いの作品とするならば、本書はニューベリー賞狙いみたいな雰囲気を持った作品。こちらの主人公の少年も『ボトムズ』同様にお行儀がよくイノセントであり、“人種差別は間違ったこと”という訓戒が繰り返されていて、(もちろん人種差別は悪ですが)少々説教臭く感じる部分もあります。人種差別批判に力が入るのはランズデールの特徴か。ただ、少年の造形がこういうタイプになってしまう要因は、川本三郎さんが『フィールド・オブ・イノセンス』(河出文庫)で指摘したように、アメリカの男性作家たちのなかに「無垢」への過剰な思いや憧れの気持ちがあるからなのか、彼等が描く少年小説の主人公は皆似た傾向になるのかもしれません。
また逆に、そのステレオタイプをランズデールが脱することが出来るなら、この少年を主人公にしたジャンルにおいてもう一皮むけてものすごい傑作をものにできるのではないかと思った次第です。


ダークライン (Hayakawa novels)ダークライン (Hayakawa novels)
(2003/03)
ジョー・R. ランズデール

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テーマ : 海外ミステリ
ジャンル : 本・雑誌

「ボトムズ」ジョー・R・ランズデール ハヤカワ文庫

2007-07-18

☆☆☆☆

80歳を過ぎた今、70年前の夏の出来事を思い出す―11歳のぼくは暗い森に迷い込んだ。そこで出会ったのは伝説の怪物“ゴート・マン”。必死に逃げて河岸に辿りついたけれど、そこにも悪夢の光景が。体じゅうを切り裂かれた、黒人女性の全裸死体が木にぶらさがっていたんだ。ぼくは親には黙って殺人鬼の正体を調べようとするけど…恐怖と立ち向かう少年の日々を描き出す、アメリカ探偵作家クラブ賞最優秀長篇賞受賞作。 内容紹介より



〈ハップとレナード・シリーズ〉の作者であるランズデールにしては、おとなしくて、らしくない。優等生ぽい文章で、まるで賞穫りを狙って書かれたような印象を受けました。

マーク・トウェインの流れを汲むアメリカ中西部から南部を舞台にした物語であり、そのカテゴリーに入る作品は、必然的にこのようなトーンになってしまうのかもしれませんが、それでもランズデールらしく何か工夫を見せて欲しかった。そして、なんといってもマキャモンの『少年時代』という大傑作がすでに存在しているため、本書が二番煎じの印象を免れないようにも思えます。例えば、主人公の父親の精神状態の変移などは被っているし…。ランズデールにしては正攻法で行き過ぎて、小さくまとまり過ぎました。突き抜けた感じが作者の持ち味だろうに。聞き分けが良い主人公の少年をもっと悪ガキに描いていれば印象が違ったかもしれません。


ボトムズ (ハヤカワ・ミステリ文庫)ボトムズ (ハヤカワ・ミステリ文庫)
(2005/03/24)
ジョー・R・ランズデール

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テーマ : 海外ミステリ
ジャンル : 本・雑誌

「凍てついた七月」ジョー・R・ランズデール 角川文庫

2007-03-01

☆☆☆☆

真夜中に家に忍び込んできた強盗。不意に発砲され、家主のリチャード・デインは男を射殺してしまう。警察は正当防衛を認めるが、強盗の父親ベンは「目には目を」とばかりにリチャードの幼い息子をつけ狙う。警察がガードする家にまで易々と侵入され、戦慄するデイン一家。ベンは逮捕されるが、現場に残された札入れの写真を見たリチャードは、思いがけない陰謀の存在に気づく―。暴力、狂気、背徳、そして溢れんばかりの父性愛に彩られた超異色サスペンス。 内容紹介より



ノン・シリーズものです。
三橋暁氏が解説文に書いているように、映画『恐怖の岬』(わたしはリメーク版の『ケープ・フィアー』を観ました)風な息苦しいストーリーなのかと思っていたら、突然展開が変わったので唸りました。本書には「父と息子」という明確なテーマがあって、リチャード・デインには幼い頃、悲劇的な状況で父親を亡くした過去が、ベン・ラッセルには息子を捨てた過去がある。この二つの過去の父子関係を結び付けたのが、リチャードとその息子ジョーダンの関係でしょう。なぜリチャードがその後、ああいう行動(ネタばれになるので書けません、すみません)をとったのか?その理由が息子への愛情のみでは安直すぎるので、もう一つリチャードの父親への想いをエピソードとして描いたのではないでしょうか。

もう一つのテーマは、リチャードの心の変化です。正当防衛で人を殺してしまい、くよくよと思い悩んでいた普通の男がやがて暴力と死に引き付けられていく。余韻のあるラストが物語に深みを与えていると思います。 

読みはじめて、執筆当時のランズデールは歯でも痛かったんじゃないのかと思えるような文体が、しだいにハップ&レナード・シリーズ調になってきて可笑しかったです。それが良いのかどうかは分かりませんけどね。

凍てついた七月 凍てついた七月
ジョー・R. ランズデール (1999/09)
角川書店

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テーマ : 推理小説・ミステリー
ジャンル : 本・雑誌

「バッド・チリ」ジョー・R・ランズデール 角川文庫

2007-02-03

☆☆☆☆

沖合油田の仕事を終え、意気揚揚と家に戻ったハップ。しかし町では悪友のゲイ、レナードが恋人ラウルとの破局を迎えていた。トラブルの予感……。案の定、すぐにラウルの新恋人が死体で発見され、レナードが容疑者に。だが友を救うためとはいえ、ハップは法律を曲げたりはしない。例によって、踏みつけることにしたーー。ワケありの看護婦ブレットとのロマンス、謎のチリ・キングの暗躍、超ド級の竜巻の襲来、累累と積み重なる死体、睾○を襲う電気ショック……。有害図書指定へ向けシリーズ最高のテンションで飛ばす問題作。 内容紹介より



NHKラジオの朗読番組では絶対に取り上げられることはないであろうシリーズ第三弾。
ますます禁止用語が質、量ともにパワーアップしておりました。しかし、ハップは結構モラリストで常識人なのですね。しかも、求職中のおじさんで髪が薄くなってきているなんて、なんだか哀愁が漂ってます。『ムーチョ・モージョ』では隣家のお婆さんとの交流話が良いアクセントになっていましたが、今回はなんといっても、ハップと看護婦のブレットとの恋愛話がストーリーに奥行きを与えていると思います。ただ、前半途中から登場してきた私立探偵のジム・ボブ(ノン・シリーズ物『凍てついた七月』(積読中)からの借りキャラ)は存在が浮いていて、このシリーズの雰囲気には合っていないような気がするのですが…。この男が強くてクールなので主人公二人の存在がかすんでたりするんですよね。

参考にはなりませんが、過去の感想はこちらです。
『罪深き誘惑のマンボ』
『ムーチョ・モージョ』

バッド・チリ バッド・チリ
ジョー・R. ランズデール (2000/09)
角川書店

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テーマ : 推理小説・ミステリー
ジャンル : 本・雑誌

「ムーチョ・モージョ」ジョー・R・ランズデール 角川文庫

2006-11-13

☆☆☆

地獄のような七月の暑さの中、ハップとレナードは、死去したばかりのレナードの叔父チェスターの家を掃除していた。しかし室内が片づくにつれて、汚れた秘密が姿を現す。腐った床板の下で見つかったのは、ポルノ雑誌に包まれた子どもの骸骨だった。警察に通報しようとするハップをレナードが止める。「誰かが叔父貴を殺人犯に仕立てようとしているんだ」―そして二人の独自の捜査が始まった。東テキサスのやけどしそうな太陽の下、徐々に明らかになっていく醜悪な真実とは……。ジャンルを超越した異才が放つ各方面絶賛の怪作。  内容紹介より



ハップ&レナード物の第二作目だそうです。第三作目が、以前、紹介した『罪深き誘惑のマンボ』 なのですね。『罪深き…』の冒頭でのレナードの放火シーンに違和感を覚えたのですが、この作品を読んで放火の経緯が分かりました。やっぱり順番に出版してくれないと分かりにくい。
『罪深き…』でのKKKが支配する町へ主人公の二人が乗り込んで行くという、まるで西部劇みたいなストーリーよりこの作品のほうが面白かったです。また、シリーズものらしく追いかけて読んでいくほど登場人物に親しみを持ちます。

でも、『罪深き…』でも言ったように弾け方が中途半端じゃないかなあと感じるんですね。放送禁止用語を喋りまくるわりに、生活態度や行動は至極真っ当で良い子で、作者が過度にモラルコードを設けているようで物足りない。二人のうちどちらかでも、もっと(スラップスティック風な読者に嫌悪感を与えない程度の)反社会的行動を取れば、よりスリリングでぶっ飛んだ物語になると思うのですが…。わたしが、ピカレスク小説ぽさを期待し過ぎなのかなあ。

テーマ : 推理小説・ミステリー
ジャンル : 本・雑誌

「罪深き誘惑のマンボ」ジョー・R・ランズデール 角川文庫

2006-09-24

☆☆☆

KKKが支配するテキサス東部の街グローブタウン。この街で黒人の獄中自殺事件の真相を探っていた美人黒人弁護士フロリダが失踪した。「彼女も殺されちまったのか?」最悪の事態を憂いつつ、ストレートの白人ハップとゲイの黒人レナードのコンビは、警察さえも手出ししない狂気の街に乗り込む。
人種差別者の巣窟で二人が出会うのは、役立たずの警察署長、サディスティックな街の名士に、リンチ好きな街の住人たち。記録的な豪雨と雷鳴の中で二人が目にした事件の真相とは…… ダーク・サスペンスの大家が放つ戦慄の怪作!                    
                  裏表紙あらすじより



“下品でわいせつな会話が飛び交う”話ということなので、覚悟して読んでみましたが、思っていたほどではありませんでした。もっと猥雑でスラップスティックな軽いノリの物語を想像していたんですけど、わりとまともだったので意外でした。たしかに、たくさんの放送禁止用語は出てきますが、何故かそれほど気にならないのは、やはり十年前の作品なので過激さが薄れてしまっているのでしょうか。
コンビ同士の友情話なんていらないから、強烈に弾けて欲しかったなあ。妙にまとまってて中途半端な感じがしました。コンビと言えば、この後デニス・レヘインのパトリックとアンジーのシリーズが始まってるわけで、やっぱり比べてしまいます。それから女性同士のコンビのハードボイルドというのは聞きませんね。

テーマ : 推理小説・ミステリー
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