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『ダンスは死の招き』ロバート・フェリーニョ 講談社文庫

2020-03-29

Tag :

☆☆☆

最高裁判事の父親が殺された夜、事件記者クィンは別れた妻と愛娘のダンスを見に行っていた。そのステージに、死んだと思っていた「ダンスの天才」ジョーおじさんが車椅子で登場した!喜びもつかの間、愛する者たちに迫る殺人者の魔の手。犯人を捜すクィンだが……。最高傑作ハードボイルド・サスペンス! 内容紹介より



義理の父親である判事が最初の被害者となって始まった連続殺人事件を追う事件記者が主人公です。殺人犯の正体は物語のはじめで明かされていますが、その動機は伏せられています。次第に疎遠になったままの関係で亡くした義父への悲嘆を抱えつつ、また別れた妻と一人娘、そして現在の若い恋人、この二組の間を複雑な感情を抱いてうろうろする主人公の造形とその感傷がやや鼻についてしまいました。ハードボイルドとノワールをくっつけたみたいな作品ですけれど、主人公は今ひとつだし、殺人犯をこんなふうに奇天烈な造形にする必要があったのか不思議だし、裏で糸を引いていた人物も彼が持つ理想と比べて不自然だしで全体的に完成度が低いように感じました。なので個人的には決して「最高傑作」というほどの出来ではないという印象です。




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テーマ : 推理小説・ミステリー
ジャンル : 本・雑誌

『魔笛』ディラン・ジョーンズ 講談社文庫

2020-03-17

Tag :

☆☆☆

闇に響く口笛とともに黒いドレスの美女が惨殺された。猟奇的な連続殺人事件の現場で、なぜか耳にする恐怖の高音。心を病む弟への疑いと不安を胸に秘めながら、シカゴ市警ルー・ベック刑事は、必死に犯人を追う。動機は何か。次第に明らかになる恐るべき真相。戦慄のサイコ・キラーを追う長篇ミステリー。 内容紹介より



心に障碍を抱える弟が殺人事件を目撃したものの、血だらけになった彼の支離滅裂な話から兄であるベック刑事は弟の犯行なのではないかと危惧します。また母親の懇願で弟をかばおうとするも、当人は家を飛び出し行方がわからなくなってしまいます。ベックは弟と事件の関わりを隠して彼を捜しながら、捜査を別の方向へと導こうとしますが、英国から来た被害者の弟に不信感を持たれてしまいます。ベックのパートナーである女性刑事マッキーが被害者の弟と警察との連絡係になり、別の角度から事件の捜査を行うという内容紹介とは違った展開をとります。市に多大な経済効果を生むコンベンションの参加者が被害者になったため、なるべく事件を早期に解決したい市政側と警察上層部の思惑やマッキー刑事と大物企業家である彼女の父親との確執が話に絡んで進みます。ミステリとしてもサイコ・スリラーとしても目新しいものはなく、犯人も欲望に駆り立てられる変質者でしかなく深みや複雑さは見当たりません。舞台が米国のシカゴということもあいまって、イギリス人作家らしいものが作品に見当たらなかったことも物足りませんでした。




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テーマ : 推理小説・ミステリー
ジャンル : 本・雑誌

『捜査官ケイト 消えた子』ローリー・キング 集英社文庫

2020-03-14

Tag :

☆☆☆

あの子が消えた……。旅の途中で突然姿を消した少女。ホテルの部屋には争ったあとはない。しかしその地域では女の子を狙う連続殺人犯が潜伏中だという。旅に誘った責任を問われるサンフランシスコ市警の捜査官ケイト。少女をつけまわしていた不審な人物はいなかったか。周囲の冷たい視線に耐えながら、必死の捜査が始まった…。MWA(アメリカ探偵作家クラブ)の最優秀長編賞にノミネートされたベスト・ミステリー。 内容紹介より



主人公ケイトの仕事のパートナー、アル。彼の婚約者の一人娘ジュールズから公園で知り合ったホームレスの少年の行方を捜して欲しいという相談を受けたケイト。彼女は捜索で踏み込んだホームレスのねぐらで頭部を殴られ意識を失う怪我を負ってしまいます。彼女は公傷休暇中、アルたちが新婚旅行の間、ジュールズと二人で旅に出ることにしますが……。物語の前半は少女ジュールズとの交流と姿を消したホームレス少年の捜索、そして同居していたケイトの恋人が家を出て遠い叔母の元で暮らし始めた問題が主になり、後半はジュールズの失踪とその捜査が描かれています。
恋人への喪失感と二人の関係の変化にたいする焦燥感がないまぜになり、憤りや不安が主人公に次々に湧き上がってくる心理描写が丹念になされている一方で、ジュールズの心の内に目覚めた思春期の複雑な心理状態や変化については描き方が今ひとつのような気が個人的にしました。突発的な行動を取ると思われる前兆が伏線として若干不足気味にも思います。

『捜査官ケイト』
『愚か者の町』
『夜勤』




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テーマ : 推理小説・ミステリー
ジャンル : 本・雑誌

『悪意』ホーカン・ネッセル 東京創元社

2020-03-11

Tag :

☆☆☆

「トム」
夜中にかかってきた一本の電話、それは二十年前に死んだはずの息子からのものだった。
「レイン」
亡くなった著名な作家の遺作には、母国語での出版を禁じ、翻訳出版のみを許可するという奇妙な条件が付されていた。
「親愛なるアグネスへ」
夫の葬式で久しぶりに会ったかつての親友。二人の交わす書簡はやがて……。

デュ・モーリアの騙りの妙、シーラッハの奥深さ、ディーヴァーのどんでん返しを兼ね備えた全五編の傑作短編集。 内容紹介より



「トム」
以前に読んだことがあるけれど誰の作品だったか思い出せないミステリのプロットに非常に似ています。ただ本作では最後にもう一捻りが施されています。

「レイン ある作家の死」
これもままあるトリックを使った作品です。
過去と現在、妻の失踪と作家の死、そして移ろう意識と観念的描写、文学的な表現など、少々読みづらいです。この作品の難点は死んだと思われる作家の死体が発見されていないこと、そしてその事実を裁判の場で誰の指摘しないままでいること、これはかなり不自然な成り行きであり、作者はこの問題に何らかの理由付けを行うべきではなかったのではないでしょうか。

「親愛なるアグネスへ」
作品中でも言及されているパトリシア・ハイスミスの作品から材を取ったみたいな物語ですが、残念ながらハイスミスほどにはサスペンスフルでもないし、まあこうなるだろうなと結末が予測しやすい話です。

「サマリアのたんぽぽ」
これまたどこかアメリカの田舎町で起きた、どこかで読んだことがあるような話で、男性(青年)側を魅力的に見えるように描いていないせいで物語に深みが足りないように感じました。

「その件についてのすべての情報」
深夜までかけて学校の課題を仕上げたことが遠因となって少女が命を落とした、と匂わせ、彼女が遺したその課題に優秀点をつけるという教師の立場、その無意味さ皮肉さ暗示しているのでしょうか、よく分かりません。

『終止符(ピリオド)』講談社文庫




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テーマ : 推理小説・ミステリー
ジャンル : 本・雑誌

『ストーン・ベイビー』ジュールズ・デンビー ハヤカワ・ミステリ

2020-03-08

Tag :

☆☆☆

あいつはスロットマシンにもたれ、ビールを飲みながらこっちを見ていた。最初に気づいたのは、あいつの目、水晶のようなブルーで、奥から照らされているみたい。まるで動物のようだった……女性コメディアン、ジェイミーを夢中にさせた美男子ショーン。しかしマネージャーのリリーは、彼に生理的とも言える嫌悪感を抱く。はたせるかな彼女らと同居するようになったショーンは、徐々に暴力的な本性を露わにしはじめた。やがて明らかになる、ショーンの正体とは?英国芸能界の裏側を新鮮なタッチで描き、CWA賞にノミネートされたサスペンス 内容紹介より



新人の女性コメディアンジェレミーと偶然に出会い、親友になるとともに彼女の才能に惹かれてマネージャーになった「わたし」リリーの視点から物語られるサスペンス作品です。物語の前半はジェレミーとそのゲイの友人と三人での同居生活やコメディの舞台について話が語られて進みます。ジェレミーは幼少時代に受けた虐待のトラウマを抱え、それが原因で暴力的でつまらない男に惹かれてしまうという性癖があり、周囲の心配をよそに今度はショーンというマッチョな美男子とつき合い始めます。折しも世間では女性を狙った連続殺人事件が発生しているという状況で、生き残った被害者から犯人は黒人だったとの証言により街はやがて不穏な雰囲気が漂い始めます。実は物語の冒頭で殺人犯の正体は明かされ、犯人との出会いや出来事をリリーが振り返る形で描かれているために サスペンス自体の盛り上がりはさほどありません。さらにリリーの口述体が今風な軽い口調になっているので、事件の根底にある虐待や差別を取り上げながらも陰鬱な感じがかなり軽減されてサイコ・スリラー色は弱めになっています。そういった新しいスタイルとオルタナティブ・コメディアンを主人公の一人に据えてその世界を描いていることによってCWA賞新人賞候補にノミネートされたのでしょうか。




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テーマ : 推理小説・ミステリー
ジャンル : 本・雑誌

『夏の記憶』ピーター・ロビンスン 創元推理文庫

2020-02-28

Tag :

☆☆☆

スウェインズデイルの夏。いつになく好天続きとなったその平穏な日々を打ち砕くように、頭を割られた死骸が一体、緑濃い谷間の一画で発見された。男の名はステッドマン。多額の遺産を得てこのヨークシャーの片隅に隠遁した学究で、殺人に発展し得るほど激しい感情の渦中に身を置いていたとはどうしても思えない。かくて捜査陣の目は、いまを遡る十年前―関係者の多くが集い、そして散っていったある夏の記憶へと向けられた……。物哀しい民謡の調べをバックに、バンクス主席警部の執拗な調査とその意外な顛末とを描く、現代英国ミステリの第二弾。 内容紹介より



アラン・バンクス主席警部シリーズ第二作目。
田舎の町で元大学教授の産業考古学者が撲殺死体で発見されます。被害者は学級肌の人当たりの良い性格で人の恨みを買うような人物ではなく、ささいなトラブル以外には犯行の動機も見当たらない状況で捜査は捗りません。そんななか主人公は、十年前に被害者とその妻、彼らと親しくしていた若者たちとの交友関係に事件の鍵が隠されているのではないかと考え始めます。
というわけで、わたしからみたら主人公の警部が十年前にそれほどこだわるその理由が分からず、またその根拠となるものもなんとなくとしか書かれていないため、設定ありきの作者の強引さを感じました。それならば、その十年前の夏の日々における、思わせぶりでさりげないエピソードが容疑者たち個々の視点から描かれていたほうが効果的だったでしょう。そういうところが不足気味なために、犯人とその動機が上手に隠されているにもかかわらず、作品全体が非常に地味になってしまいもったいない感じがします。読後に伏線が至るところに張られていることに気づくくらいにミステリ的には巧みに練られている印象が残りました。

『罪深き眺め』
『必然の結末』
『夢の棘(いばら)』





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テーマ : 推理小説・ミステリー
ジャンル : 本・雑誌

『ヴォスパー号の遭難』F・W・クロフツ ハヤカワ文庫HM

2020-02-22

Tag :

☆☆☆

そのしけの夜、大西洋上の貨物船ヴォスパー号に大爆発が起こった。船は大波と船体の破損に抗すすべもなく、大海に呑まれていった―数週間後、海事裁判が開かれたが、爆発原因は解明されず、保険金支払いはほぼ確実となった。しかし、状況を一変させる出来事が起こった。保険金詐欺を疑い、事件を探りつつ失踪した事故調査員の他殺体を、フレンチ警部が発見したのだ。死んだ男はいったい何をつかんでいたのか?一見平凡な海難事故から、詐欺、殺人へと急展開する一連の事件を精緻な構成で描く本格力作の改訳決定版(『ヴォスパー号の喪失』改題) 内容紹介より



英国と南米を結ぶ定期貨物船が洋上を航行中に貨物室から原因不明の爆発が立て続けに起き、浸水した船は間もなく沈没してしまう事故が発生します。海事審判では何者かによって爆発物が貨物室に仕掛けられたと推測されたものの、それがどうやって持ち込まれたのか謎のままです。一方、貨物の損害保険を担った保険会社に雇われていた調査員が失踪する事件が起き、フレンチ主任警部が捜査に乗り出します。物語の序盤はまるで冒険小説を思わせるような海難事故の場面が続き、法廷劇の一端みたいな海事審判の様子、そしてフレンチ主任警部の登場となる警察小説へと趣を変えます。調査員の失踪に海難事故の調査が絡んでいるとの目星をつけた警部は船会社、荷主である発電機製造会社に捜査の目を向けます。事件の鍵は、厳重な監視の下、爆発物をどうやって船内に持ち込み、それを爆発させたのか、ということで警部はこつこつと状況証拠を積み重ねていく訳ですが、迷推理を発揮したりするところ以外はかなり地味です。ただこの地味さと堅実さが作者の持ち味であり、今どきの目まぐるしい派手な作品とは違った魅力を感じました。事件のからくりには早めに予想がつくので評価はちょっと下がりました。




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テーマ : 推理小説・ミステリー
ジャンル : 本・雑誌

『乗客ナンバー23の消失』セバスチャン・フィツェック 文藝春秋

2020-02-13

Tag :

☆☆☆

命がけの囮捜査から帰還した捜査官マルティン・シュヴァルツにかかってきた電話が、彼を憎むべき客船へ導いた。五年前に彼の妻子が姿を消した船に乗り込んだマルティンが見たのは息子のティディベアだった。二ヵ月前に同じ船から姿を消した少女が、このティディベアを手にして、突如として船内に出現したのだという。ティディベアは今までどこにあったのか。少女は今までどこにいたのか。少女とともに姿を消したはずの母親はどこに。そしてマルティンの妻子の身に本当は何が起きたのか? 船の中で起きているのはそれだけではない―闇の底に監禁されている女がおり、彼女を詰問する謎の人物がいる。娘の忌まわしい秘密を知って恐慌を来す女がいて、その娘は何者かと連絡をとりながら不穏な計画を進める。船員はメイドを拷問し、泥棒がそれを目撃する。そしてマルティンを船に誘った富豪の老女は「この船には殺し屋がいるのよ」とささやき、神隠しから戻った少女は凍った表情のまま口を閉ざす……巨大な船の奥底に広がる迷宮。そこに隠されているのは何か。無数の謎をちりばめて、ドイツ屈指のベストセラー作家が邁進させる閉鎖空間サスペンス。マルティンの鬼気迫る捜査がたどりついた真相とは?そしてあなたが「一件落着」と思ったとき、鬼才フィツェックの意外な真相つるべ打ちが開始されるのだ! 内容紹介より



巨大豪華客船という華やかなクローズドサークル、何千人もの乗客乗員、日常から離れた巨大な迷路を持つ船底、そこに内容紹介にあるような多くのミステリが仕掛けられていると思うと期待が高まります。しかも実際にクルーズ船における乗客乗員の行方不明者数はかなりの数になるそうです。ただハードルを上げたせいか、思っていたほどの満足感は得られませんでした。確かに面白いのですけれど、個人的に想像していたものとなにか違うような。全体的に粗さというか大雑把というか繊細さにかけているような印象が残りました。例えばスピディーな進行を心がけるために、こういう設定の妙である群像劇の要素をほとんど取り入れていないためにスケールが小さくなっているように思いました。これが作者のスタイルなのでしょうが、そこら辺は残念な気がします。また、囮捜査のためにエイズ検査で陽性なる薬品を注射したり、自ら抜歯したりと、ちょっと主人公のキャラクターが無駄にタフで強烈すぎるようにも感じたりもしました。テーマの悲惨さもありますが、もっと構想を練ってもよかったのでは。先に読んだ『遭難信号』(キャサリン・ライアン・ハワード 創元推理文庫)と被るところがあるのも微妙なのかもしれません。

『遭難信号』キャサリン・ライアン・ハワード 創元推理文庫





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テーマ : 推理小説・ミステリー
ジャンル : 本・雑誌

『自殺の街』ハワード・エンゲル ハヤカワ文庫HM

2020-02-10

Tag :

☆☆☆

それは簡単な浮気調査の依頼に思えた。わたしは夫なる請負業者をつけた。彼はスポーツ用具店へ立ち寄った後、精神科医の診療所へっ入って行った。不審な行動は見られなかったので尾行を打ち切ったのだが、その日の夕刻、彼が事務所で自殺したとのニュースがテレビに流れた。不自然だ。自殺する人間がその日に店で自転車を買ったりするものだろうか。警察の断定に疑問を抱いたわたしは独自に調査を始めるが、第二、第三の自殺事件がやがて明るみに……カナダの私立探偵べニー店クーパーマン登場!鮮烈かつ軽快なタッチで描く新シリーズ第1弾。 内容紹介より



中村保男氏の訳者あとがきによると、作者は「いかにもカナダで起こったと思われるような物語を書くという姿勢を強く打ち出している」(p333)とのことだそうなのですが、実際にはトロントやナイアガラという地名が出てきて初めてカナダを舞台にしているのだと気が付くくらい土地柄は感じられません。しょっちゅう実家で両親と食事をともにすること以外には、アメリカの饒舌系のソフトな私立探偵物となんら変わらない気がします。これから自殺をしようと考えている人間が自転車を買ったりするのか、という疑問から主人公は警察の決定に異を唱えて調査を始めます。するとその人物のかかりつけの精神科医が撲殺され、大学時代にクラスメートが二人続けて自殺していたことが判明します。事件の裏にあるのは市の大規模な開発計画をめぐる利権なのか、それとも恐喝事件なのか。こんな具合に話は進んでいく訳ですが、なにせ一人称のハードボイルドにために、口を開けばへらず口、気の利いた独白がこれでもかと続きます。訳者もこの点に触れているように、これは好みの分かれるところでしょう。ミステリとしては、1980年発表にしているにしてもテーマが古めかしい感じがしました。




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テーマ : 推理小説・ミステリー
ジャンル : 本・雑誌

『閉じた本』ギルバート・アデア 創元推理文庫

2020-02-07

Tag :

☆☆☆

事故で酷い怪我を負い、眼球を失った大作家ポールは世間と隔絶した生活を送っていた。ある日彼は自伝執筆のため、口述筆記の助手として青年ジョン・ライダーを雇い入れる。ジョンはポールの無残な顔貌にもひるまず、彼の眼となりあらゆるものを観察し伝えていく。執筆は順調に進んでいくが、ささいなきっかけからポールは恐怖を覚え始める。ジョンの言葉を通して知る世界の姿は果たして真実なのか?何かがおかしい……そもそも彼は何者なのか?そしてやって来る驚愕の結末。「騙り」の小説の魅力に満ちた、会話と独白のみの異色ミステリ。 内容紹介より



交通事故によって失明し全身に傷跡が残った大作家ポールは田舎で隠棲していた。彼は新聞広告に応募してきた青年ジョンを自伝を執筆するための口述筆記と取材活動の助手として雇った。通いの家政婦が家庭の事情で来れなくなったため、ポールはジョンに身の回りの世話も任せるようになるが、やがて彼の周辺で奇妙な出来事が起こり始め、ジョンの言動に不審なものを感じるようになる。会話と独白のみで構成されたサスペンス作品である本書は、ラジオ劇の小説版みたいです。風景描写をまったく挿まないため、無駄な記述を排してすっきりとした読みやすいものになっています。また行間に空白を用いることで二人の会話の間合いや静寂感を醸し出す手法もとっています。ただ全体的にサスペンスを高める余地があったような印象も残りましたし、ジョンの造形に肉付けするとともに、ミステリとしてありきたりな感じがする二人の過去にさかのぼる因縁話はもっと意外性のあるものにしたほうが良かった気がします。そこら辺は淡白でした。

『ロジャー・マーガトロイドのしわざ』ハヤカワ・ミステリ




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テーマ : 推理小説・ミステリー
ジャンル : 本・雑誌

『凍える街』アンネ・ホルト 創元推理文庫

2020-02-04

Tag :

☆☆☆

ハンネ・ヴィルヘルムセン、オスロ市警の腕利き女性犯罪捜査官。同性のパートナーと家政婦という、少々いびつな家族と過ごすクリスマス休暇に入ろうとしていた矢先の真夜中近く、相棒のビリー・Tから緊急の呼び出しを受ける。近くのマンションで四人もの他殺死体が発見されたというのだ。被害者は海運会社の社長とその妻、長男、そして身元不明の男がひとり。捜査線上に浮かんだのは、会社の継承をめぐる長男と次男の確執だった。相続がらみの事件か?だがハンネは、四人目の被害者のことが気になっていた。ノルウェーの人気警察小説登場! 内容紹介より



本書はオスロ市警の女性警部ハンネ・ヴィルヘルムセンを主人公にしたシリーズの七作目です。邦訳は集英社文庫から一作目から三作目まで出され、四から六作目は未訳のようです。わたしは八作目にあたる『ホテル1222』を本書より先に読んでしまいました。
物語は海運会社を営む社長宅で社長夫妻と長男、そして身元不明の男性の射殺死体が発見された事件から始まります。事件の動機が会社運営や相続をめぐる家族間の確執によるものと見なされ、次男夫婦や長女が容疑者として浮かぶなか、主人公は身元不明だった出版コンサルタントに事件の鍵があるのではないという思いが捨てきれません。捜査チームの捜査方針と相容れない主人公のもどかしさやコンビを組む男性捜査官との気持ちのすれ違いに加えて、幼少期から続く肉親との不和も描かれ、公私ともにかなり感情のもやもや感が強い作品に思えました。ただ心理描写に長けているとは言えず、各登場人物たちの感情が羅列されて強弱に欠け、それが物語にまとまりのないバラバラな感じを与えているような印象を受けました。北欧ミステリ、また警察小説としてもちょっとレベルが低いように個人的には感じましたし、犯人はなぜそのタイミングで犯行を行ったのか疑問が残ったり、真犯人が意外すぎるだけに、その人物につながる伏線が張られていないところなど粗が気になりました。

『ホテル1222』




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テーマ : 推理小説・ミステリー
ジャンル : 本・雑誌

『おやすみなさい、ホームズさん』キャロル・ネルソン・ダグラス 創元推理文庫

2020-01-20

Tag :

☆☆☆

職を失いロンドンの街をさまよっていた私ペネロピー・ハクスリーは、ふとしたことからアイリーン・アドラーという美女と知りあい、生活をともにすることになる。彼女は女優であり、オペラ歌手であり、そしてときには探偵でもあった。宝石商ティファニー氏からマリー・アントワネットゆかりのダイアモンド捜しの依頼を受けたアイリーンは、私を助手に調査を始めるが、それは数年にわたる壮大な冒険の始まりだった!名探偵ホームズに敬意をいだかせた唯一無二の女性を主人公にした魅惑のシリーズ〈アイリーン・アドラーの冒険〉、ここに開幕。 上巻内容紹介より



本書は、シャーロック・ホームズものである『ボヘミアの醜聞』に登場したアイリーン・アドラーを主人公にしたスピンオフ作品であり、下巻の後半部分は『ボヘミアの醜聞』を彼女側から見た物語に仕立てています。ペネロピー・ハクスリーをワトスン役に据えて、後にその日記が時を経て発見されるという体裁をとっています。物語は、マリー・アントワネット由来の失われたダイアモンドの装飾品捜しを依頼されたことから動き始め、その調査活動中にオスカー・ワイルドのペンダント捜しを挿み、ボヘミアでのアイリーンと後のボヘミア王とのなりそめへと続いていく構成になっています。小事件を絡ませながら舞台はロンドンからボヘミアへ、そして逃避行を経てまたロンドンへと移りかわり、クライマックスで描かれるアイリーン側の視点から見た、ホームズの鼻を明かす場面は結構痛快でもあります。わたしのようなホームズ・パスティーシュに興味がない者でも、別の角度から見たホームズものという趣向はなかなか面白かったです。またミステリとは別に、女性を主役に据えているため、ホームズと同時代の女性の社会的地位や認識を前面に打ち出し、さらにアメリカ人で進取なアイリーンと牧師の娘で保守的なペネロピーを対比させてもいます。

『黒猫ルーイ、名探偵になる』ランダムハウス講談社




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テーマ : 推理小説・ミステリー
ジャンル : 本・雑誌

『猫好きに捧げるショート・ストーリーズ』ロアルド・ダール アリス・アダムズ ロズ・チャスト他 M・J・ローゼン編 国書刊行会

2020-01-14

☆☆☆

ロアルド・ダール、アリス・アダムズ他、現代英米の短編の名手たちが描く猫物語20篇。『ニューヨーカー』常連の漫画家ロズ・チャストの「漫画組曲」、トニー・メンドサの猫写真14葉も収録。 内容紹介より



「賢いわたし」パメラ・ペインター
三匹の猫を飼っている「わたし」が、もう一匹猫を飼いたいと言うと同居中の彼から反対される。それならばと三匹の猫に新しい名前を付けて呼ぶことにしたら、これまた彼には不評。賢い「わたし」が次にとった措置とは。
「猫を飼う」フィリップ・ロペイト
実は猫など飼いたくなかったのに、憧れている老作家から、なりゆきで仔猫を貰い受けて飼うことになった「ぼく」。嫌々飼っているうちに次第に変化していく心情を描いた作品。
「二匹の猫と」ロプリー・ウィルソン
二匹の猫と暮らす離婚経験のある中年女性が偶然に精神科医と知りあい交際することに。彼は彼女の猫への愛着を面白がったり、職業柄アドバイスをしたりする。一緒に暮らそうともちかける彼への返事は……。
「危機」モリー・ジャイルズ
夫と息子と娘、そして犬と三匹の猫と暮らす専業主婦。中年の危機を迎えた主婦の心の動きを迷い込んできた仔猫に絡めて描く。
「猫が消えた」アリス・アダムズ
飼い猫とともに両親の所有する別荘で週末を過ごしたソーシャル・ワーカーの女性。帰り際に猫がいなくなったことから、彼女の心の底にあった不安や恐れが浮かび上がってくる様を描いた作品。
「土地っ子と流れ者」ボビー・アン・メイソン
両親が引っ越した後、八匹の猫がいる実家の農場で暮らす女性。夫が新しい仕事で別の土地に新居を探しに行った留守中に、彼女に恋人ができてしまう。このまま農場に止まるか、それとも新しい土地で夫とともに暮らすのか。
「シカゴとフィガロ」スーザン・フロムバーグ・シェイファー
フィガロという名の猫がでてくる良く理解できない物語。
「お気をつけて」カティンカ・ラサー
これまた良く理解できない、二度も泥棒の被害にあった家の主婦の日常の一片を切りとったかのような作品。ホワイトという名の二匹の猫を飼う彼女の漠然とした不安。
「絵の中の猫」ライト・モリス
妻と二人暮らしの絵を趣味にする退役した大尉の家に猫が紛れ込んでくる。猫を可愛がる妻、その姿に疎外感を抱く彼がしたちょっとした悪戯が思わぬ事態を招いてしまう。
「つれあい」アーテューロ・ヴィヴァーンテ
普段はキャンパス内のアパートで暮らし、週末に妻のいる自宅に帰る日課にしている大学で教えている彼。ある日、彼は一人暮らしで老猫の世話をして過ごしている妻の孤独に気づく。
「漫画組曲」ロズ・チャスト
猫の漫画あれこれ。
「屍灰に帰したナッシュヴィル」エイミー・ヘンペル
獣医だった夫を亡くして、猫一匹、犬二匹、九官鳥一羽と暮らす女性の夫の思い出やペットたちの生活を描いて、老いていく彼女の虚しさやあきらめを浮かび上がらせている作品。
「暴君エドワード」ロアルド・ダール
自宅に迷い込んできた猫を音楽家リストの生まれ変わりだと信じる妻、それに対する夫のとった行動は……。
「屋根裏部屋の猫」ヴァレリー・マーティン
飼い猫を溺愛する奔放な人妻。その猫が行方不明になったことから起きた出来事を愛人の視点で描いた、どこか古めかしい感じがする作品。
「テッド・ローパーを骨抜きにする」ペネロピ・ライヴリー
村中の猫を妊娠させてまわる猫とその飼い主の不良老人。彼らに憤った村の主婦たちの恐い企み。
「愛情」コーネリア・ニクソン
子猫時代から可愛がって育ててきた猫が別の家に住み込んでしまった少女。彼女の猫へ複雑な想いと思春期の感情を描いた作品。
「フェリス・カトゥス」ジーナ・ベリオールト
新婚夫婦に起きた猫と姉妹をめぐる色々なトラブルを描く。
「老女と猫」ドリス・レッシング
子供たちに顧みられなくなった老女と飼い猫の哀しい話。
「ラルフ」ウィンディ・レッサー
病気で鼻をなくした飼い猫について思うこと。
「ふれあいは生き物の健康にいい」メリル・ジョーン・ガーバー
次第に増えていくペットたちの世話と家事に追われる主婦のもとにさらに一匹の子猫が現れる。飼うことに反対する夫を説得する方法。
「こっちを向いて、ビアンカ」モーヴ・ブレナン
飼い猫が行方不明になってしまった「わたし」。猫の思い出と喪失感を描く。宙ぶらりんの気持ちのままでいなければならない辛さ。

雑誌『ニューヨーカー』に掲載されているような雰囲気の作品がいくつかあって、解説を読むと実際に掲載された作品や発表の場としている作家が書いた作品が収録されているようです。なので似たような傾向の作品が多く、あまり変化に富んでいるとは言えません。

今年もよろしくお願い致します。



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テーマ : 読んだ本。
ジャンル : 本・雑誌

『悪夢の優勝カップ』アーロン&シャーロット・エルキンズ 集英社文庫

2019-12-30

☆☆☆

賞金ランキング98位。ジリ貪生活を送る女子プロゴルファー、リー・オフステッドに信じられないことが起きていた。放つショットは全て理想的な弾道を描き、ツアー初優勝も見えてきた!と、その時。コース内で倒れていた男を助けようとしたばかりに初優勝は夢と消え、続いて発生した毒殺事件に巻き込まれ……。試合の陰で、一体何が起きているの?ゴルフ中継の裏事情も垣間見える、好評シリーズ第2弾! 内容紹介より



プロゴルファー リーの事件スコア2。
ランキングも低迷し、相変わらず貧乏生活のヒロイン。しかし、ニューメキシコで行われている試合初日になんと彼女は首位に立ってしまいます。早速、優勝賞金を調べたり、使い道を考えたりしていた、そんななか腕に痛みが走ります。診てもらったトレーナーによると軽いテニスひじということで、彼女は大会二日目を迎えます。しかし、試合が雷雨中断中、グリーン脇で倒れていた男性の救命処置の際ににさらに腕を痛めてしまい、彼女は棄権するはめに。そんな彼女を気の毒に思った放送スタッフから臨時に雇ってもらいゴルフ中継の手伝いをすることになります。日本でも女子プロゴルフの人気が盛り上がっていますが、本書はそんな選手たちのプレーを中継しているTVの裏側を垣間見せてくれる内容にもなっていて興味深いです。ミステリ的には容疑者と動機が分かりやすく提示され、ヒロインが九死に一生を得る場面も用意されてサスペンスも高まっています。専門家による科学的な見解などはスケルトン探偵を彷彿とさせますし、そつなく仕上げている全体の雰囲気はアーロン・エルキンズの色が濃いような印象を受けました。そのためか今まで読んだシリーズ作品のなかで一番出来が良いように思います。

これで今年最後の更新になります。この一年当ブログにお越しいただいた皆様ありがとうございました。良いお年をお迎え下さい。

ユーザータグ:アーロン・エルキンズ




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テーマ : 推理小説・ミステリー
ジャンル : 本・雑誌

『サンタクロースの一大事?』ヴィッキ・ディレイニー コージーブックス

2019-12-24

☆☆☆

一年を通してクリスマスを祝う「クリスマスの町」ルドルフ。クリスマス本番を目前に控え、雑貨店を経営するメリーは準備に追われていた。そんなある日、町いちばんの高級ホテルのひとり息子が遺体で発見された。彼は、安ホテルチェーンとフランチャイズ契約を結ぼうとしたり、美しい庭を潰して大型商業施設を誘致しようとしたりして、町中から嫌われていた。容疑者となったのは誰よりもルドルフを愛するメリーの父。そのうえ、父が命より大切にしているサンタクロース役を、町のイメージが悪くなるからと降板させられてしまう。サンタクロースがいなければクリスマスの魔法はかからない。メリーはひとりで犯人探しを始めるが、やがて意外な真相にたどりつき……!? 内容紹介より



赤鼻のトナカイの町シリーズ第二弾。一作目の『クリスマスも営業中?』は未読です。
ニューヨーク州北部の小さな町を舞台にしたコージー・ミステリです。そこには地元の衰退を防ぐために、町名と赤鼻のトナカイの名前が同じことに目を付けたヒロインの父親が、町おこしのために一年じゅうクリスマスを祝う町として売りだしたといういわれがあります。ヒロインは地元でクリスマス雑貨を扱う店の経営者です。その町の高級ホテルの経営者が病気で倒れたために、ひとり息子が帰郷してホテルの経営を一時的に担うことになったのですが、合理化や経費削減を進めようとしたうえに、ホテルチェーンのフランチャイズ化や大型商業施設の誘致を計画したりします。その計画に憤ったのがヒロインの父親ということで、彼が殺されたときに事件の有力な容疑者にされてしまいます。
「クリスマスの町」で例年サンタクロースに扮する町の立役者である父親の汚名をそそごうというヒロインが事件に首を突っ込む理由はまとも、犯行動機はしっかりしているものの、あまり怪しげではない容疑者たち、細いながらも一応の伏線はある真犯人の意外性などの要件を備えており、コージー・ミステリとしては割とまともです。しかしヒロインの造形が平凡な感じがして残念な気がしますし、コージー+クリスマスの設定だったらもうちょっとハートウォーミングな雰囲気作りがあっても良かったのではないのかなと思いました。

ユーザータグ:クリスマス・ストーリー




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テーマ : 推理小説・ミステリー
ジャンル : 本・雑誌

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