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「またまた二人で泥棒を」E・W・ホーナング 論創社

2008-02-04

Tag : 短編集

☆☆☆

ラッフルズと別れて数年、穏やかだが満たされぬ日々を送っていたバニー。寄越された奇妙な就職斡旋の電報は再会へのパスポート、再び盟友との熱く張りつめた時間へといざなわれる……。二度と開かれるはずのなかった二人の事件簿に、新たに綴られる八つのエピソード。アルセーヌ・ルパンに先駆ける「泥棒紳士」シリーズ、第二弾登場!内容紹介より



ミステリ小説の世界で有名な泥棒・怪盗といえば、アルセーヌ・ルパン、サイモン・テンプラー 、ルビイ・マーチンスン(余談ですが、狙った店の前にいつも座っている猫の絵まで記入してある店周辺の見取り図には笑った)、バーニイ・ローデンバー、ニック・ヴェルヴェットとそうそうたる悪党どもの名前が浮かびますが、もともと怪盗、泥棒ミステリの基礎はホーナングが創り出したA・J・ラッフルズにあったんですね。快盗(ちなみにamazonのサイトでは「怪盗」と誤表記してますが)ルビイと従弟の関係はラッフルズと相棒バニーを彷彿させますし、あまり泥棒稼業の成果が上がらないところも似てる気がします。

本書のラッフルズは、国外を逃亡中に苦労したせいで老けてしまった設定なのと司直の手を逃れるため病人のふりをしているのでどうも溌剌さに欠ける印象がします。やはり第一作目の『二人で泥棒を』から順番に読んだほうが良いようです。


またまた二人で泥棒を―ラッフルズとバニー〈2〉 (論創海外ミステリ)またまた二人で泥棒を―ラッフルズとバニー〈2〉 (論創海外ミステリ)
(2005/01)
E.W. ホーナング

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テーマ : 海外ミステリ
ジャンル : 本・雑誌

「氷の闇を越えて」スティーヴ・ハミルトン ハヤカワ文庫

2008-02-04

Tag :

☆☆

わたしの心臓のそばには銃弾がある。14年前、警官時代にローズという男に撃たれたときのものだ。最近、私立探偵となったわたしの身辺で連続殺人が起き、自宅にローズと署名のある手紙が届いた。手紙には殺人は自分の犯行だとあった。刑務所にいるはずの男がなぜ? わたしは深い謎へと踏みこむが……探偵マクナイト登場。アメリカ探偵作家クラブ賞、アメリカ私立探偵作家クラブ賞受賞作。私立探偵小説コンテスト最優秀作。内容紹介より



この作品のネットでの評価が毀誉褒貶、二分されていて興味深いです。権威ある賞を受賞していても読者の評価は様々ですね。

主人公わたしを一方的に親友と呼ぶギャンブル依存症の大金持ちの男エドウィン、主人公と不倫関係にあったその妻シルヴィア。この二人に係わるいきさつ(彼はなぜ主人公を慕うのか、また主人公が不倫関係を清算した理由は何なのか)が 述べられていないので、まるでTVドラマのサスペンス番組を途中から観たような印象を受けました。

物語の展開がどうもわたしにとって乗りが悪くて、こういう精神的に強いのか弱いのかどっち付かずの主人公のキャラクター設定は苦手です。彼のトラウマの具合も状況によって深刻だったりそうでもなかったり都合良すぎる感じがしました。そして真相までもが十年一日のサスペンスドラマみたいに使い古された安易で赤面するオチでした。ラストの主人公の決意を読んだら、本作は次回作へ続く前ふり、プロローグ編みたいなものだったのかと結構納得したのですが、二作目、三作目のあらすじを読んだ限りではまったくそんな気配がなくてがっかりです。

事件の黒幕についての書込み不足を始めとしてプルーデル以外の登場人物の描き方が足りない気がします。
友情といい恋愛といいすべてが中途半端なまま終わってしまいました。



氷の闇を越えて (ハヤカワ・ミステリ文庫) 氷の闇を越えて (ハヤカワ・ミステリ文庫)
スティーヴ ハミルトン (2000/04)
早川書房

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テーマ : 推理小説・ミステリー
ジャンル : 本・雑誌

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