『この湖にボート禁止』ジェフリー・トゥリーズ 福武文庫

2008-10-30

Tag :

☆☆☆☆

この湖にボート禁止!? せっかく「旗の湖」に引っ越してきたのに、せっかくフェイの残したボートを見つけたのに……。ビルと仲間たちは、ボート禁止の張本人、アルフレッド卿の身辺を探るうちに、奇妙な事件にまきこまれてゆく―。謎解きと宝探しの縦糸に、考古学と生活描写の横糸を織りこんだトゥリーズの傑作小説! 内容紹介より



1949年にイギリスで出版された児童文学。

自宅のすぐそばに大きな湖があり、そこには小島までもあり、さらにボートまである。なのに意地悪な地主にボートを禁止されたら、大人のわたしでも憤死してしまいそうです。それには何か隠された理由があるらしい、と考えたこどもたちの冒険が始まるわけです。それが身の丈にあった行動で身近な冒険というところが好ましいと思います。物語の全編が冒険話にならず、日常生活と並んでそれがあるというのが自然な感じを受けます。等身大で普通の少年、少女たちを主人公に据えているところがステレオタイプにならず、彼らの日常生活の部分も家庭や学校の様子がユーモアと共にきちんと描かれており、冒険話のみに頼らない非常に内容の豊かな作品に仕上がっていると思います。また、宝探しの場面は伏線を張ったミステリータッチであり、法廷の場面は、大袈裟にいえばリーガルサスペンスみたいな爽快感を与えてくれます。

下の書影は2006年に新たに多賀京子さん訳で出版されたものです。わたしが読んだのは田中明子さん訳の1990年出版のものです。


文庫版 この湖にボート禁止 (福音館文庫)文庫版 この湖にボート禁止 (福音館文庫)
(2006/06/06)
ジェフリー・トリーズリチャード・ケネディ

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この湖にボート禁止 (福武文庫―JOYシリーズ)この湖にボート禁止 (福武文庫―JOYシリーズ)
(1990/12)
田中 明子ジェフリー・トゥリーズ

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テーマ : 児童書
ジャンル : 本・雑誌

『モンスター・ドライヴイン』ジョー・R・ランズデール 創元SF文庫

2008-10-28

☆☆☆

金曜の夜、ぼくたちはドライヴイン・シアター《オービット》に集まった。いつものB級ホラー映画オールナイト。いつもの大騒ぎ。だが突然、血の色の光を放つ怪彗星が襲来し、観客全員が異空間に閉じ込められてしまった! 娯楽の殿堂から一転、生き残りを賭けた凄絶な戦場に変わる《オービット》。ぼくたちはここから生還できるのか? 伝説のスラップスティック青春ホラーSF!  内容紹介より



ネタばれしています。ご注意下さい!

ネットでこの作品のレビューをまだ読んでいないので、どなたかが書いていらっしゃるかもしれませんが、本書はスティーヴン・キングへのオマージュではないかと思ったのです。それが言い過ぎならば、かなりの影響下で創作されたのではないのかと。少年たちの友情と冒険、別れを描いた『スタンド・バイ・ミー』を思わせる導入で始まり、あの傑作『霧』のシチュエーションへと展開しているような気がします。異次元の生物に襲われ、立てこもったスーパーマーケットが本作品では広大なドライブイン・シアターへと姿を変え、エピローグで目撃されるティラノサウルス・レックスとそれに群がる共生生物は、『霧』で遭遇する六本脚の巨大生物とそれに取り付く何百匹もの“虫”を思い出させます。そしてなによりの証拠は、ドライヴイン・シアターを支配する者が“ポップコーン・キング”と名乗っているではないですか!

少年たちが異空間に閉じ込められた後、『スタンド・バイ・ミー』みたいな友情を続けずに変化を付けているところは、ランズデールらしいオリジナリティが出ているのではないでしょうか。とにかく奇想天外、奇々怪々な物語、三部作らしいので続編が読みたい。



モンスター・ドライヴイン (創元SF文庫)モンスター・ドライヴイン (創元SF文庫)
(2003/02)
ジョー・R・ランズデール

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テーマ : 推理小説・ミステリー
ジャンル : 本・雑誌

『復讐はお好き?』カール・ハイアセン 文春文庫

2008-10-26

☆☆☆

あの男、許さない! ― 結婚記念旅行の途上、夜の海に突き落とされた女、ジョーイ。九死に一生を得た彼女は、元捜査官のミックと手を組み、自分を殺そうとした夫への復讐を決意した。自分は死んだと思わせて、徹底的に意地悪な仕返しをしてやる! 痛快軽快な傑作サスペンス。さくっと胸のすく物語をお探しなら是非どうぞ。 内容紹介より



ネタばれ気味です。ご注意下さい!


ハイアセンの作品にはストーリー、登場人物ともにかなりクセがあって、あまりわたしの好みではなかったりするのですが、ひさびさに読んでみるとそこが少し洗練されたかなと意外に感じました。クセが薄らいだら、それはそれでなんだかもの足りないような気もします。それでもこの夫婦どちらともに好きなキャラクターの描き方じゃありませんけどね。

ストーリーもプロットもものすごく単純で、こんなテーマでこれだけの長さの作品(p547)にしたことを誉めるべきなのか、それとも、このテーマでこれだけの長さではやはり無理があると貶すべきなのか。まあ、わたしとしては後者なのですけど。言われるほどの出来じゃない。長すぎて緊張感が持続しなくて飽きるし、付帯する恋愛話が月並みなのと復讐する側へ危険が及ばないなど捻りがありません。そもそも女房を殺そうとする動機があれだけというのは。総じて、彼の特徴とするところが、わたしには短所に見えるのでしょう。ただ、これまでの作品に一貫して開発などによる自然環境破壊をモチーフに据えているところをみると、著者のこのようなストレートな作風が理解できる気もしますね。


復讐はお好き? (文春文庫 ハ 24-2)復讐はお好き? (文春文庫 ハ 24-2)
(2007/06)
カール・ハイアセン

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テーマ : 読んだ本の紹介
ジャンル : 本・雑誌

『ヴェネツィア刑事はランチに帰宅する』ダナ・レオン 講談社文庫

2008-10-24

☆☆

イタリア刑事はひと味違う。昼は妻のパスタを楽しむ中年警視ブルネッティ。コネ社会ヴェネツィアで、美人秘書と組み独自の手法で犯罪を追う。「祖父の過去の汚名を晴らしたい」と相談にきた女子大生が殺された。遺された口座への不審な巨額入金、略奪美術品の謎とは。CWA賞作家が贈る街の魅力満載の快作。 内容紹介より



『ヴェネツィア殺人事件』に続く二作目です。もちろん、わたしは前作は未読です。すみません。作者はヴェネツィア在住のアメリカ人だそうです。わたしの数少ないイタリアン・ミステリ読書歴(ここで言うイタリアン・ミステリとはイタリアを舞台にし、イタリア人が主人公のミステリの意味です。)イギリス人作家マイクル・デュブディンの「ゼン・シリーズ」とイタリア人作家アンドレア・カミッレーリの「モンタルバーノ警部シリーズ」に照らし合わせてみますと、主人公が美食家で自宅で昼食をとるところはモンタルバーノ警部に似ていますし、コネ社会に現されるイタリアに古くから溜まっている澱を描いているところはデュブディンの『血と影』を思わせます。後者の部分では、イタリアの戦争責任について触れているところが興味深いです。

ただ、ゼンに比べてもダナ・レオンが描く主人公はイタリア人らしくなく、世間(官僚組織や闇社会からの圧力とか)のしがらみのなかで苦悩するとかはなくて、どちらかといえば第三者的立場で物事を見ているみたいな印象があり、この影のなさや妻との会話などはなんだかアメリカ人のような気がしました。事件もそういう方向には向かいませんでしたし。

それにしても、事件に係わりのある過去の出来事や人物のことは何でも知っている伯爵である義父に、美術品のことに関しては友人の画家に、その他の事柄については副署長の秘書がインターネットでと、この主人公は情報収集を手近でお手軽にすませて調子が良すぎるんじゃないですかねえ。



ヴェネツィア刑事はランチに帰宅する (講談社文庫)ヴェネツィア刑事はランチに帰宅する (講談社文庫)
(2005/04)
ダナ レオン

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テーマ : 読んだ本。
ジャンル : 本・雑誌

『戦慄のハロウィーン』アラン・ライアン編 徳間文庫

2008-10-22

☆☆

ハロウィーン(万聖節前夜)には、カボチャ提灯を飾り、思い思いの扮装をした子供たちが街を練り歩く。「お菓子をくれなきゃ、いたずらするぞ」年に一度の楽しい一夜。だが、闇のかなたには、ひょっとして恐ろしいものが待ち構えているかもしれない。用心しろ! 愉快なお祭りの中にも“戦慄”が息づき、悪鬼がきみを底知れぬ世界へ誘い込もうとしている……。R・ブロック他、全十三篇オリジナルホラー短篇集。 内容紹介より



序詩 ハロウィーンの夜 アラン・ライアン
ドアにノックの音が…… ロバート・R・マキャモン
眼 チャールズ・L・グラント
ニクソンの仮面 ホイットリーストリーバー
アイリッシュ・ハロウィーン ピーター・トレメイン
トリックスター スティーヴ・レイズニック・テム
ミス・マック マイケル・マクドウェル
うつろな眼 ガイ・N・スミス
ハロウィーン・ハウス アラン・ライアン
夜の三つの顔 クレイグ・ショウ・ガードナー
カボチャ ビル・プロンジーニ
ハロウィーンの恋人 フランク・ベルナップ・ロング
リンゴ ラムジー・キャンベル
いらずら ロバート・ブロック

訳者の仁賀克雄さんのあとがきによると、本書は「ホラー作家が同業者に依頼したオリジナル・ホラーアンソロジー」だそうです。だいたい書き下ろしのアンソロジーに美味いものなしと言われるくらいですから、本書もその例外ではなく、作家の発想からして一般人が思い付くものとたいしてかけ離れたものではないです。ライアンのハロウィーン・ハウスなんてちょっと失笑。
そんななかでも、やはりブランドネームといえるラムジー・キャンベルとロバート・ブロックはさすがに落ち着きがあってそれなりの仕事をしていますね。作品に余裕を感じます。その次がスティーヴ・レイズニック・テムでしょうか、個人的にこんないらいらする作品は好みではありませんが、そういう気持ちにさせるのも才能のひとつですね。良いことばかりが続いた後にやってきたハロウィーンの夜を描くマキャモンはまあまあありそうな作品。カボチャ人間に変身するスーパーナチュラル(といっても、メキシコ人がちょこっと登場するだけですが)なプロンジーニの作品は相変わらずのB級感がいっぱい。ミス・マックの身の上に起きた出来事が理不尽すぎて憤りを感じてしまうマクドウェルの作品。アイリッシュで目先を変えてはいますが、アイデアとしては陳腐(子供にしか見えない友だち)なトレメインの作品。などなどバッドエンディングばかりでした。


戦慄のハロウィーン (徳間文庫)戦慄のハロウィーン (徳間文庫)
(1987/10)
アラン・ライアン編

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テーマ : ホラー
ジャンル : 本・雑誌

『女神の天秤』フィリップ・マーゴリン 講談社文庫

2008-10-20

Tag :

☆☆☆☆

製薬会社に対する訴訟を担当することになった弁護士ダニエル・エイムズ。調査を開始すると、彼の周囲でさまざまな事件が起こる。調査への妨害にはじまり、法律事務所からの解雇通知、そして、ついには殺人まで……。アメリカで「十割打者」の異名を持つ人気作家マーゴリンが放つ、リーガル・スリラーの快作! 内容紹介より



いかにもエンターテインメント作品らしい面白さ。
さすがに「十割打者」と言われるだけあって、話の運びにそつがない。けれど、読後に何か足りないものが残りますね。ファストフード・テイストと言えば良いのか、エンタメ系ベストセラー作家の作品のように万人に受け入れられるものは、それだけ大衆化しているから良くも悪くも内容に突出したものがなくなるのは当然ですが、コクとかアクがなくなるぶん安っぽさ、浅薄さ(適当な言葉が思い付きません)が残るのでしょうか。これは初期のジョン・グリシャムにも同じことが言えます。ともにスコット・トゥローほどの人物造形が出来ていません。

気になったことをいくつか挙げますと、刑事弁護士ではないにしても、目撃者がいるのに殺人現場から逃げ出してしまう弁護士の行動はおかしい。プロの写真家が盗み撮りした人物写真を作品として商業的に売りに出せるものなのか。過去の誘拐事件の捜査(調査)活動はメインの事件と同時進行で描いたほうが、ストーリーの流れは途切れなかったのでは。


女神の天秤 (講談社文庫)女神の天秤 (講談社文庫)
(2004/12)
フィリップ マーゴリン

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テーマ : 推理小説・ミステリー
ジャンル : 本・雑誌

『消えた人妻』スチュアート・カミンスキー 講談社文庫

2008-10-18

Tag :

☆☆☆

轢き逃げで妻を喪ったおれは、シカゴからフロリダに流れてきた。召喚状送達屋をしながらの探偵稼業。その日の依頼人は、親子ほど年の離れた美人妻を捜す実業家と、性的虐待癖のある前夫から娘を取り戻そうとする女だった。だが捜査には高級売春組織が絡み、おれにも尾行が……。ほろ苦い極上のハードボイルド。  内容紹介より



主人公は、妻の事故死によるPTSD気味の容姿の冴えない中年男。正式な探偵でもなく、何か秀でてたものを持っているのでもない。こういう人物を主人公にすえる場合、別の言い方をするなら超人的でない現実的な人物像にしたい時には周りを優秀な人物で固める手法があります。本書では銃器担当のエームズ、コンピューターによる情報収集担当のハーヴィー、お金持ちのフロー、そして臨時で暴力行為を担当するビュイックの男といった具合に割り振られています。手軽で判りやすい効果的な方法ですが、類型化してしまう恐れがあるのと主人公のキャラクターに人間としての魅力がないと他とのバランスが悪くなり、不自然な感じを与える可能性が出てくると思います。また、一芸に秀でた人物が集まり過ぎて、『水滸伝』状態に陥る恐れもあったりして……ないと思うけど。

アメリカではシリーズ化されているそうなので、これから主人公の魅力が描かれていくのでしょう。しかし、ここ日本ではこれ一冊でおしまになることも十分に考えられますから、そうならないようにして頂きたいものです。それから講談社の方へ、この邦題とカバー写真ではこのまま外に持って出にくいです。



消えた人妻 (講談社文庫)消えた人妻 (講談社文庫)
(2004/09)
スチュアート カミンスキー

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テーマ : 推理小説・ミステリー
ジャンル : 本・雑誌

『影の王国』 アラン・ファースト 講談社文庫

2008-10-16

Tag :

☆☆☆☆

パリに住むハンガリー人モラートは、二つの顔を持っていた。ひとつは広告代理店の共同経営者、もうひとつは秘密活動を行うスパイである。第2次大戦開戦直前のパリで、優雅な暮らしを満喫しながら、一方でヒトラーに抗い、祖国を守ろうと暗躍した男の姿を描いた傑作スパイ・スリラー。ハメット賞受賞。  内容紹介より



長編と思っていたら連作短編集でした。冒頭で殺人や人捜しの依頼などの具体的な出来事が起きるわけではないので読み始めは少々かったるいです。ミステリ刺激過多症の症状ですね。みなさんも注意しましょう。

まだ、CIAやKGBは存在していない時代設定なので、スパイ・スリラーというより密偵譚のようなどことなく古風な雰囲気を感じさせるとともに、主人公の良い意味での素人っぽさが西欧の伝統的冒険譚を想わせます。命令系統が貴族である伯父のみであることで、主人公がスパイ組織の一員との感じを与えず、いわゆる密使の役割とも言えること、そして伯父からの指令に主人公が振り回されているようにも見えるため、前述のような巻き込まれ型冒険譚の印象を受けるのかもしれません。
なので主人公の年齢が四十歳代なのは残念です。二十代後半から三十代前半の設定にして成長小説の側面をあわせ持っていたらさらに優れた作品になったのではないかと思うのです。同じような時代設定の冒険小説でいうなら、S・ハンターの『さらば、カタロニア戦線』みたいな。

ヒトラーの台頭と大国に翻弄される小国の悲哀、第二次世界大戦前の重苦しい空気を描き出している本書はミステリの範疇に留まらず文学作品の様相を呈していますが、そこらあたりの事情は訳者あとがきで黒原敏行さんが触れられていて参考になりました。
そういえば、本作品はストーリーこそ違いますが、ヘミングウェイの短編「十字路の憂鬱」(『何を見ても何かを思いだす』収録)を想起しました。



影の王国 (講談社文庫)影の王国 (講談社文庫)
(2005/08/12)
A. ファースト

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テーマ : 推理小説・ミステリー
ジャンル : 本・雑誌

『青チョークの男』 フレッド・ヴァルガス 創元推理文庫

2008-10-14

☆☆☆☆

パリの街で夜毎、路上に青チョークで円が描かれ、その中に様々なガラクタが置かれるという奇妙な出来事が続いていた。蝋燭、人形の頭、クリップ……。変わり者の哲学者の仕業か? しかし、ある朝、そこにあったのは喉を切られた女性の死体だった。そして、また一つ、また一つ死体が……。警察署長アダムスベルグが事件に挑む。仏ミステリ界の女王による大人気シリーズ第一弾!   内容紹介より



ボロ館の各階に住む専門を異にする三人の若い歴史学者と元刑事が主人公の、非常にユニークなキャラクター設定が可笑しかった『死者を起こせ』に較べると本シリーズの主人公は警察ミステリの常道とも言える設定です。あるいは、メグレ警視の流れを汲んでいると言えるかもしれません。容疑者へ取り調べが確証を伴わない予見によるものだったりして、第六感型の主人公のひらめきがやや好都合すぎる気もしますが、物語の緩い感じとは裏腹にプロットは緻密に練られており後半にかけて感心しました。

主人公のアダムスベルグと部下のダングラールの関係*は、レンデルのウェクスフォードとバーデンのそれに似ています。しかし、その他の人物にはレンデル特有の不愉快な、または、生理的に嫌な人物が登場しないところにレンデルとヴァルガスの人間にたいするアプローチの違いが見えているみたいで興味を惹かれました。ヴァルガスの場合は、この一冊のみで判断するのは早計ですが、今後、アイデアと技術が優れているこの二人の作家を対比させてみるのは面白そうです。ともかく、この先楽しみなシリーズではあります。

*いわゆる、人の顔にゴキブリが見えるか否か、という二人の間で交わされる論争も面白い(p24~26)。



青チョークの男 (創元推理文庫)青チョークの男 (創元推理文庫)
(2006/03)
フレッド ヴァルガス

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テーマ : 推理小説・ミステリー
ジャンル : 本・雑誌

『血と薔薇』 ジェームズ・パターソン 講談社文庫

2008-10-12

☆☆

米国西海岸の複数の都市で奇妙な殺人事件が連続する。被害者は全裸で逆さ吊りにされ、血液の大部分が抜き取られていた。さらに遺体には虎に咬まれた痕が!?
吸血鬼を名のるカルト集団に迫るアレックス・クロス刑事は、家族や親しい者たちを殺すという執拗な脅迫を受ける。前作『闇に薔薇』を超える衝撃!  内容紹介より



前作『闇に薔薇』と本書『血と薔薇』をお持ちでどちらも未読の方は前作から読まれることをお勧めします。

『闇に薔薇』の中途半端な終わりかたに不満を残しながらも、続編にあたる本作品には少し期待しておりましたが、只野凡作でした。前作を読後、amazonの本書のあらすじで、主人公が吸血鬼事件を追っているらしいのを読んで感じた嫌な予感があたっていました。なぜ事件を闇将軍との対決一本に絞らず、余計なカルト事件をメインストーリーにしたのか。しかも、このカルト事件のプロットの安直なこと、カルトの悪役はアメリカン・コミックから持って来たみたいにお粗末で薄っぺらで現実離れしています。そして闇将軍については、前作を既読なのでその正体が判っているために、読んでいて何かしらけてしまいました。まさしくネタばれしているミステリを読まされているのと同じです。こういう状況では、主人公がどうやって闇将軍の正体を知るのかが重要なポイントになると思いますが、それがちっとも論理的な推理と分析による帰結ではなく、張り込みしていたら分かっちゃった!みたいな感じでがっかり。右往左往させられるこの主人公ってちっとも頭が良さそうに思えないのです。

前作のディーヴァーなみの二転三転するトリックが今回は微塵もありませんでした。

タグ:ジェームズ・パターソンジェイムズ・パタースン





血と薔薇 (講談社文庫)血と薔薇 (講談社文庫)
(2007/01/12)
ジェームズ・パターソン

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テーマ : 推理小説・ミステリー
ジャンル : 本・雑誌

「子猫探偵ニックとノラ 『ジャーロ』傑作短編アンソロジー2」ジャン・グレープ 他 光文社文庫

2008-10-10

☆☆

― 父親猫の名前はサム・スペード。となれば、その子どもたちの名前にはニックとノラがふさわしい……2匹の子猫たちの活躍を描いた表題作のほか、それぞれに個性的で愛らしく、頼もしい猫たちが登場!
― 西洋に「猫には九つの命がある」という古諺がある。つまり「猫はなかなか死なない」という意味らしく、まさにその存在はミステリアス。猫好きのミステリー愛読者に贈る傑作アンソロジー! 9作品を収録。  内容紹介より



「クリスマスの子猫」エド・ゴーマン
さすがにエド・ゴーマン、手慣れたストーリー展開。

「ペーコス川西岸の無法地帯」ジャン・グレープ
他の作品と違って開拓時代のテキサスを舞台にした作品。

「青い瞳」ジャネット・ドーソン
遺言書には愛猫と遺産を姪に遺すとだけで、肝心の姪の名前が書かれていなかった。そこに二人の姪が現れて…。

「フランケン・キャット」ダグ・アリン
『ある詩人の死』収録作品。フランケン・キャットとは事故に遭って瀕死の重傷を負い、主人公の獣医に助けられた猫。交通事故で身体にハンディを持つ資産家の女性と結婚した彼にはある噂と秘密が…。

「賄賂」キャロリン・ウィート
先輩のパートナーがいかがわしい店の店主と奥でなにやらひそひそと相談。さては賄賂の話じゃないかと、新人の警官としては上司に報告するかそれとも見過ごすか…。ブルックリンの警官の持つ厳つさと猫好きというイメージのギャップがほのぼのとして可笑しいO・ヘンリー風作品。

「アメリカンカール」ナンシー・スプリンガー
猫の施設の運営者が襲われ、保護されていた猫たちが逃げ出しているのをボランティアのシンディが発見する。事件の本筋よりもシンディの猫にたいする愛情になにか偏執的で無気味なものを感じました。

「猫ミステリー、犬ミステリー」ジョン・L・ブリーン
猫ミスの作者および作猫が犬ミスの作者と犬を盗作をしたとして訴えた裁判の行方と後日談。木村仁良氏の解説にあるとおり、まさしくリタ・メイ・ブラウンとスニーキー・パイ・ブラウンを念頭に置いてパロディにした作品。

「子猫探偵ニックとノラ」ジャン・グレープ
可愛いキティちゃんたちが殺人事件に巻き込まれてしまう話。児童文学で殺人事件を扱っているみたいな微妙な違和感。あるいは、もう少し生クリームとシュガーパウダーで飾り付けて、本当は恐いグリム童話とおなじ体裁にして良い子たちに…(病んでいる)。

「ドクター・カウチ、猫を救う」ナンシー・ピカード
犯人が図らずも残した手掛かりって、ネタばれ「ロイ・ヴィカーズの某作品」に似てます。

たあいない手遊びみたいな作品が多いです。猫ミステリの短編小説というのは難しいものですなあ。特に猫ミス系アンソロジーは数多く出版されていますが、これといったものがないように思います。でも、猫好きの性として見掛ければ買ってしまうのですけどね。

猫ミステリのアンソロジー
『猫派のためのミステリ短編集 猫の事件簿』
『猫に関する恐怖小説』



子猫探偵ニックとノラ (光文社文庫)子猫探偵ニックとノラ (光文社文庫)
(2004/12/10)
J・グレープ 他

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テーマ : 読んだ本。
ジャンル : 本・雑誌

「死体あります アンティーク・フェア殺人事件」リア・ウェイト 文春文庫

2008-10-08

Tag :

☆☆

週末の午後、郊外の特設会場で開かれるアンティーク・フェアは素見や掘出し物を探す愛好家で賑わい、優雅な雰囲気をかもす。およそ事件とは無縁な骨董市を舞台に相次いで四人の古美術商が殺され、さらに五人目の殺人が……。被疑者の冤罪を晴らそうと、アンティーク図版専門のマギーが事件解決の手掛かりを求めて調査に乗りだす。   内容紹介より



『アンティーク鑑定士は見やぶる』の著者エミール・ジェンキンスがほんもののアンティーク鑑定士なのにたいし、本書の作者はアンティーク図版の専門家で商売もやっているそうです。『アンティーク鑑定士は…』と同じく各章の冒頭にアンティーク商品の説明と価格が書いてあります。発表時期は本書の方が早い。ミステリの出来は、ドングリの背比べ状態ですけど、どちらかと言えば『アンティーク鑑定士は…』のほうが上でしょうか。著者は古美術商の家系に生まれ、幼少のころからアンティークに親しんでいたらしく、たしかにアンティーク・フェアの様子がよく描けていると思います。しかし、作品上で五人も人を殺して設定を大層大事にしたわりには、四人の被害者に言及するでもなく、動機も不自然ですし、ラストの犯人と対決する場面での主人公がとった小手先の方法はお手軽すぎです。異常にダイエット・コーラばかり飲んでいる主人公にも、自分で皮肉屋と言っているとおりで魅力を感じませんでした。国としての歴史が浅いというアメリカの事情があるのか、こういう作品でもあちらでは好評を博すかもしれませんが、日本でも同じ受け止められかたをするかどうか。アンティークを主役にせず、ただの舞台背景にだけしているのでは無理だと思います。



死体あります―アンティーク・フェア殺人事件 (文春文庫)死体あります―アンティーク・フェア殺人事件 (文春文庫)
(2003/09)
リア ウェイト

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テーマ : 推理小説・ミステリー
ジャンル : 本・雑誌

「ある詩人の死 英米短編ミステリー名人選集6」ダグ・アリン 光文社文庫

2008-10-06

Tag : 短編集

☆☆☆

― なんとも奇妙な光景だった。椅子に手足を縛りつけられ、氷結した川の上にその死体は鎮座していたのだ。胸にはショットガンの一撃による大きな穴が。まるでオブジェのように……。(表題作「ある詩人の死」)
― 性格描写もさることながら、プロットに重点を置くアリンの作品は、読者から高い支持を受ける。中編「黒い水」のほか、エドガー賞優秀短編賞受賞作「ダンシング・ベア」を含む6編を収録。本邦初のオリジナル短編集。シリーズ第6弾!    内容紹介より



「ある詩人の死」「ゴースト・ショー」「レッカー車」「フランケン・キャット」
「ダンシング・ベア」「黒い水」

この作者の名前は初めて聞きましたが、レンデル、スレッサー、ブロック、ホックらそうそうたる“名人選集”のメンバーのなかに名を連ねているので読んでみました。しかしながら、あまり印象に残らなそうな作品ばかり。中短編が得意な作家らしいけれど、CM部分を飛ばして観る海外TVドラマみたいで、「間」がない。余計な描写を省いているからなのか、急流下りのごとく物語が展開していくのでせっかちな感じを受けます。例えば車で玄関に乗り付けたら、次の行ではその人物が居間で住人と話している場面になっているみたいな(この例えは本文とは関係ありません)。スピーディーなことは良いことなのですが、この著者のはちょっと違っていて余情がないというか一呼吸が出来ないのです。「黒い水」以外は、約50ページほどの長さの作品なので、もう少し長くしたほうがいいと上から目線で言ってみたりして。 

「ダンシング・ベア」は中世のイギリスを舞台にした、まるでエリス・ピーターズが書いたみたいな作品。兵士殺しの犯人が判明した場面で、動機をただすなどの詮議がないのはかなり不自然。熊みたいに踊る理由が過酷で哀れを誘う佳作なのに先を急ぎ過ぎ。
収録作品すべてに感じたのですが、この作家はややウェット気味じゃないでしょうか。 
十年以上前の作品なのでやっぱり古めかしいです。

『レイチェル・ヘイズの火影』ダグ・アリン 光文社文庫


ある詩人の死―英米短編ミステリー名人選集〈6〉 (光文社文庫)ある詩人の死―英米短編ミステリー名人選集〈6〉 (光文社文庫)
(2000/01)
ダグ アリン

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テーマ : 海外ミステリ
ジャンル : 本・雑誌

「狂人の部屋」ポール・アルテ ハヤカワ・ミステリ

2008-10-04

Tag :

☆☆☆☆☆

ハットン荘のその部屋には、忌わしい過去があった。百年ほど前、部屋に引きこもっていた文学青年が怪死したのだ。死因はまったくの不明。奇怪なことに、部屋の絨毯は水でぐっしょりと濡れていた……以来、あかずの間となっていた部屋を現在の当主ハリスが開いた途端に、怪事が屋敷に襲いかかった。ハリスが不可解な状況のもとで部屋の窓から墜落死し、その直後に部屋の中を見た彼の妻が卒倒したのだ。しかも、部屋の絨毯は百年前と同じように濡れていた。はたして部屋で何がおきたのか? さすがのツイスト博士も困惑する、奇々怪々の難事件。    内容紹介より



ネタばれ気味です! ご注意ください。

〈ツイスト博士シリーズ〉第四作目。
ヴァン・ダイン やディクスン・カー*の作品を思い出させるような懐かしい探偵小説といった作品です。
衒学趣味にはしるか、小難しく翻訳していただけるともっと懐かしさも大きかったのでしょうが。
ストーカーとか虐待とかサイコキラーとか文字を見るだけで疲れてしまうし、現代社会が抱える病巣をテーマにした作品にも少々うんざりしてきた時などにぴったりの作品。細かいことを言うと、十九世紀末という時代の雰囲気が感じられないことと主要登場人物の不倫関係が必要な設定だったのか(ミスディレクションを狙っているにしても、この話だけ浮いているようで…)が気になりました。わたしはこの作者の作品は初めて読みましたが、フランス・ミステリに対して抱いているイメージと全然違っていて驚きました。フランス人もこんなミステリが書けるのですね。難しい割算を解いたみたいなすっきりとした謎の解明が素晴らしい。



*平岡敦さんの訳者あとがきによると"フランスのジョン・ディクスン・カー"と呼ばれて いるそうです。
 怪奇的な味付けは『火刑法廷』に似ているような。



狂人の部屋 (ハヤカワ・ミステリ 1801 ツイスト博士シリーズ) (ハヤカワ・ミステリ 1801 ツイスト博士シリーズ)狂人の部屋 (ハヤカワ・ミステリ 1801 ツイスト博士シリーズ) (ハヤカワ・ミステリ 1801 ツイスト博士シリーズ)
(2007/06/15)
ポール・アルテ

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テーマ : 推理小説・ミステリー
ジャンル : 本・雑誌

「ヒルダよ眠れ」 アンドリュウ・ガーヴ ハヤカワ文庫

2008-10-02

Tag :

☆☆☆☆☆

凶行時のアリバイもなく愛人までいた — 無実の訴えも空しく、公務員のランバートは妻ヒルダ殺しの罪で起訴された。そんな時、戦友のマックスがドイツから帰ってきた。マックスなら、あの気のいい陽気な妻のヒルダを殺した真犯人もあげてくれるだろう。しかしランバートもマックスもまだ知らなかった、死んだヒルダの正体とは語るもおぞましい悪女だったのだ! 強烈なサスペンスをひっさげて登場した著者の衝撃的処女作。       内容紹介より



すみません。本書は九月に宇佐川晶子氏による新訳がでたようですが、わたしは福島正実氏の旧訳を再読です。まっ、中身は一緒ですからね。巻末に瀬戸川猛資氏が書かれている「殺される側の論理—『ヒルダよ眠れ』とアンドリュウ・ガーヴのミステリ」という一文のとおりで特に付け加えることもありません。まさしく、ヒルダはまるで怪物のような「語るもおぞましい悪女」(内容紹介の文)などではなかったからこそ本書が後世に名を残す名作と成り得たのでしょう。
仮に政敵を謀殺したボルジア家の毒婦みたいな悪女が主人公だったとしても、現実のルクレツィアには適わないわけですから、ガーヴがヒルダをどこにでもいそうな、読者もいままで出会ったことがありそうな人物に設定したことは非常に見事な手法と言えると思います。

ミステリ作品といえども真犯人探しなどはおまけみたいなものですから、ひたすらヒルダの性格を堪能し毛虫歩感*を抱きつつ、こういう人っているなあと顎が胸に付くほど深く首肯しながら読み進むべきですね。欲を言えばもう少しねちねちとヒルダの嫌らしさを描写して欲しかったとも思いますが、でももしこれをルース・レンデル女史が書いていたらと思うと、貴方(気安く呼びかけますが、しかも漢字で)、とんでもないことになっていたでしょうからこのくらいで丁度良かったのかもしれませんね。


*蟻走感とほぼ同じ意味の新語です。

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『諜報作戦/D13峰登頂』



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