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『ダラスが消えた日』リチャード・モラン 扶桑社ミステリー

2010-08-16

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☆☆☆☆

ダラス市全域が沈む! ― 未曾有の旱魃に襲われたテキサス州都は、地下水脈の蒸発による大規模な地盤沈下のため、全市消滅の危機に見舞われた。大陥没を前に脱出を図る市民の中で、テキサスオイル社主オットー・ラルトは、事業の要である水素燃料の生産を是が非でも続行させるために、大量の水を確保しようと必死だった。しかし、旱魃の中でどうやって水を得ればよいのか。考えぬいた彼は、大胆奇抜な計画を立て、強引に実行に移してしまった。が、それは思わぬ結果を呼んだ。ダラス市に向けて、核ミサイルが発射されたのだ。大旱魃とミサイル。絶体絶命のピンチに立たされたテキサス州最大の都市ダラスは助かるのか!?ベストセラー『南極大氷原北上す』につづくリチャード・モラン待望のパニックサスペンス第二弾。 内容紹介より



ネタばれしてます!ご注意下さい。



1988年に発表された、1999年の米国を舞台にした近未来パニックスリラーです。
メキシコは共産政権下にあって米国と敵対し、ソ連からの軍事援助によりミサイルを国境沿いに配備しています。隣接するテキサス州の州都ダラスは長年の旱魃で地下水脈が涸れ、巨大な空洞ができて都市が丸ごと飲み込まれそうな危機に陥っています。水不足により自社の水素燃料事業の継続が困難になった社主ラルトは、リオグランデ川の流れを変えてしまう計画を立てます。その他に洞窟探検家、洞窟に迷い込んだ少年、その姉、メキシコ軍の将軍、ソ連軍のミサイル部隊将校などの登場人物がパニック小説につきもののフラッシュバックの多用と三人称多視点で描かれていきます。
科学的な裏付けを持っているところは、マイクル・クライトンの作品によく似ていると思いました。非常に読みやすいわけですが、どこかパンチが足りない気がします。洞窟に迷った少年と救出に向かう探検家と少年の姉というシチュエーション。これ読まなくても展開の予想がつきますし、洞窟内部の美しさに視点が充てられて、その無気味さとか恐ろしさの部分が表されていないし、タイムリミット的なスリリングさが気が抜けたみたいなものになっていて予想を超える展開になりません。
そもそもリオグランデ川の流れを変えたらただじゃ済まないことくらい分かるでしょ、普通。その物語の起点がバカっぽすぎるのが本書の弱いところで、結局、ダラスは陥没しちゃうし、核爆発は起きるしで、救えたのは少年一人でした、みたいな。




ダラスが消えた日 (扶桑社ミステリー)ダラスが消えた日 (扶桑社ミステリー)
(1989/02)
リチャード・モラン

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テーマ : 推理小説・ミステリー
ジャンル : 本・雑誌

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