『殴られてもブルース』 スティーヴン・ウォマック ハヤカワ文庫HM

2011-11-30

Tag :

☆☆

私はハリー・デントン、ナッシュヴィルの探偵だ。ただし金と女に運がなく、実態はローン不払い車のとりたて屋。ある日、昔の恋人が、夫の外科医が脅迫されていると泣きついてきた。二つ返事で調査を引き受けた私は、患者を装い病院に潜り込んだが、いきなり当の外科医の死体を発見、なんと殺人の容疑者に!情は厚いが財布は薄い、脱サラ探偵初登場。アメリカ探偵作家クラブ最優秀ペイパーバック賞に輝くシリーズ第一弾 内容紹介より



本書のいったいどこが評価されてMWA賞を受賞したのかがそもそも分からない、それくらい退屈な作品でした。大谷豪見氏の訳者あとがきなどによると、「ナッシュヴィルの私立探偵」という設定がアメリカ人にはウケるらしいです。元新聞記者の中年新米探偵が主人公ですが、経歴による社会派とか年齢による渋みとかの性格付けがまったくなされず、かなり軟派で軽薄な造形を与えられています。もちろん私立探偵小説に付きものの軽口もセットで。もともとこういうジャンルの作品に謎解きをメインにしているものは少ないのが普通ですけれど、本書もとりあえず誰が読んでもミステリ部分の度合いは話にならないくらい稚拙な出来で、逆にわざとやっているのかと疑いたくなるレベルです。また、私立探偵が主人公の作品によく見られる「頭部への一撃」、それを受けての「意識消失」、「ギャングのボス」、(ネタバレ→)「悪女」といった基本的かつ伝統的構成要素が使われています。こんななにかこうハードボイルドもどきな作品で、過去を振り返ったり、探偵業でじたばたしたり、女性たちの間でふらふらしたり、そんな主人公をトータルで愉しむ話なのでしょうか。まず、減らず口と比喩法の多用は少なめでお願いしたいものです。




殴られてもブルース (ハヤカワ・ミステリ文庫)殴られてもブルース (ハヤカワ・ミステリ文庫)
(1995/03)
スティーヴン・ウォマック

商品詳細を見る

テーマ : 推理小説・ミステリー
ジャンル : 本・雑誌

『ペット集団失踪』 ジョーン・へス 集英社文庫

2011-11-28

Tag :

☆☆☆

クレア・マロイは〈ディポー書店〉の店主。どういうわけかいつも事件に巻きこまれ、警察に嫌味を言われるほどりっぱに事件を解決してしまう。今回の事件はいやいや預かった犬がいなくなったことに端を発し、次々とペットの犬や猫が消えて町は大騒ぎ。実験動物を扱うチャールズが怪しいとなって、クレアを先頭に押しかけるが、彼は自分の闘犬に噛み殺されていた。 内容紹介より



翻訳ミステリ史上邦題が最長と言われているかもしれない『ど田舎警察のミズ署長はNY帰りのべっぴんサ。』でお馴染みの「マゴディ町ローカル事件簿・シリーズ」の著者が、同じく舞台をアーカンソーに据え、書店経営の子連れ未亡人を主人公にして著した「クレア・マロイ・シリーズ」の邦訳第一作品目です。吉浦澄子氏の訳者あとがきによると、1995年7月時点で本シリーズは八冊発表されていて、本書はシリーズ六冊目だそうです。ただし、本書以外に邦訳されている作品は『月光殺人事件』のみ。本国では「“コミック・クライムの女王”と称されて」(p332)いるそうで、個人的に邦題の奇抜さのみでしか記憶に残っていない作者のイメージとのギャップが……。
ということで、本書を読んで感じたのはジル・チャーチルの「主婦探偵ジェーン・シリーズ」の雰囲気にかなり似ていることです。訳ありの夫が交通事故死、子連れ、係った事件を通して担当刑事と恋愛関係にあるという設定に関してもですが、ヒロインのキャラクターも同じように思えました。しかし、発表された時期は、このシリーズのほうが先です。内容としては、ヒロインの行動が行き当たりばったりで、メリハリがなかった気がします。失踪したペットの飼い主たちなどで結成されたペット・パトロール チームをもっと前に推して、彼女に絡ませるシーンが多くあればと感じました。




ペット集団失踪 クレア・マロイ・ミステリー (集英社文庫)ペット集団失踪 クレア・マロイ・ミステリー (集英社文庫)
(1995/08/18)
ジョーン・ヘス

商品詳細を見る

テーマ : 推理小説・ミステリー
ジャンル : 本・雑誌

『セルロイドの息子』 クライヴ・バーカー 集英社文庫

2011-11-26

Tag : ホラー

☆☆☆☆

〈死霊復活の恐怖を感じた!〉
地下室、屋根裏部屋、路地、デッドエンド(袋小路)、墓地、 ― バーカーが好んで描く恐怖のトポス(場所)はどれもカビくさく、暗く湿っていて、過去へ過去へとつながっていく。バーカーは表通りよりも裏通り、現在よりも過去、そして理性よりも内蔵にひかれていく闇の作家である。バーカーの作品は、まさに「ダークサイド・オブ・ファンタジー」そのものかもしれない。 解説・川本三郎 内容紹介より



血の本[3]。『ミッドナイト・ミートトレイン』以来のクライブ・バーカー本。『ミッドナイト・ミートトレイン』がどんな内容だったかすっかり忘れてます。
「セルロイドの息子」「髑髏王」「好色稼業・屍衣の告白」「生贄」「魂の抜け殻」を収録。

以下、ネタバレ気味です!ご注意下さい。

「セルロイドの息子」
脱獄した男が逃走中に警官に撃たれ、逃げ込んだ寂れた映画館の中で死んでしまう。男の体内の癌細胞に、何十年にもわたって館内に蓄えられてきた観客たちの「情念のエネルギー」が取り憑いて新しい生き物が作り上げられる。それは映画のシーンや俳優たちの幻影で人間を幻惑し、注目、賞賛、熱狂を求めて彼らに襲いかかる。映画館のトイレが砂塵の吹きすさぶ西部劇の町の大通りに変わっている場面が『トワイライト・ゾーン』に出てきそうで面白かったです。

「髑髏王」
キリストが現れる以前の時代にイギリスの田舎町で跳梁跋扈していた巨人「髑髏王」の封印が解け、住民たちを殺戮しまくる話。原始宗教の時代に産まれた怪物なのでキリストの威光も効き目がない、その怪物に息子を生きながら食われた父親があるもので敵を討ちます。

「好色稼業・屍衣の告白」
騙されてポルノ雑誌の販売組織の経理事務をしていた男が主人公。事実が判明し、憤慨し抗議する彼は逆に暴力を振るわれ、さらにポルノ業界の首謀者という濡れ衣を着せられて殺されてしまう。死体置場で身体を被っていた屍衣に魂を移して、組織の黒幕に復讐する。憎悪とか怨念とかの単一の感情のみだけでなく、ある特定の人物の霊魂が意識を保ったそのままで無生物に乗り移り動き回るというのはユニークだと思いました。

「生贄」
地図にもない小島に座礁したヨットに乗っていた四人の男女。蠅の大群しか生き物が見当たらない、岩や石ころだらけの荒涼とした島で、四人は放牧場らしきところで三頭の羊を見つけるが、酔っぱらった一人がその羊の一頭を殺してしまう。そこに羊の世話をしている男がボートに乗って現れ、島のいわれが明らかになる。不気味な奇譚系の話。

「魂の抜け殻」
遺跡の出土品を研究する学者に買われた、美貌を誇る若い男娼がその客の浴室に沈んだ古代の人形を覗き込んだときから、その人形は男娼の姿形を盗み始める。やがて生活も記憶も真似され、魂さえ……、『ダブル/ダブル』(マイケル・リチャードソン 編 白水社)に収録されてそうな作品。墓地で彼の父親の墓参りに来た人形と出会った場面でのやり取りが薄気味悪かったです。




セルロイドの息子 血の本(3) (血の本) (集英社文庫―血の本)セルロイドの息子 血の本(3) (血の本) (集英社文庫―血の本)
(1987/05/20)
クライヴ・バーカー

商品詳細を見る

テーマ : ホラー小説
ジャンル : 本・雑誌

『救いの死』 ミルワード・ケネディ 国書刊行会

2011-11-24

Tag :

☆☆☆☆

グレイハースト村の名士エイマー氏はある日、他人を寄せつけない謎の隣人モートンが、かつて華麗なアクロバットで名を馳せた映画俳優ボウ・ビーヴァーによく似ていることに気がついた。十数年前、人気絶頂のビーヴァーが突然引退した謎に興味をかきたてられたエイマー氏は、金と暇にあかせて探偵のまねごとを思いつき、独自に調査を始める。過去の記録を探るうちに、やがて女性秘書の襲撃事件や、役者修業時代に関わった殺人事件裁判が浮上し、俳優の秘められた過去が次第に明らかにされていくが……30年代英国ミステリ界きっての異才が盟友アントニイ・バークリーに捧げた問題作。 内容紹介より



なかなかの珍書。でもルース・レンデルだったら、主人公の性格をより嫌な奴に、そして最後にもうひと捻りして意外性のある終わり方にしていたと思います。とにかく一貫して描かれる主人公の独りよがり、鼻持ちならない俗物ぶりが面白いです。そもそも主人公が隣人の正体を調べはじめた動機も、食事に招待してけんもほろろに断られ、地方の名士であり知識人(と思い込んでいる)の自分がないがしろにされたと腹を立てたからという下らないものです。作品が主人公の手記という形式をとって書かれているために、上辺を取り繕いながらも下衆な本性が見え隠れしている様子が読みどころだと思います。巻頭にアントニイ・バークリー宛てに、バークリーらが探偵小説において「殺人にいたるまでの『心の過程』を追求する新たな道」(p6)を見いだしたようだが、「それは『推理(Detection)』から離れていくこと」になるのではないか?という内容の一文を載せています。たしかに本書は著者の思う探偵小説の形であり、推論と実験を行って事実を求める科学のように、主人公が推理を組み立て様々な調査によって真実を立証していくプロセスを描いています。しかしながら、それよりさらに興味を引かれるのは、望遠鏡を購入し隣家が観察できる場所に設置した彼の行為が象徴しているように、彼の心の根底にあり、探偵たらしめている「覗き見」行為へと駆り立てられる彼自身の姿なのでした。




救いの死 (世界探偵小説全集)救いの死 (世界探偵小説全集)
(2000/10)
ミルワード ケネディ

商品詳細を見る

テーマ : 推理小説・ミステリー
ジャンル : 本・雑誌

『毒の庭』 カレン・ハーパー ミステリアス・プレス ハヤカワ文庫

2011-11-22

Tag :

☆☆☆

16世紀英国。幽閉中の王女エリザベスは、伯母が何者かに命を狙われていることを知り、密かに脱出した。が、駆けつけた直後、伯母は毒を盛られて殺されてしまう。哀しみになか、男装して身分を隠したエリザベスは犯人を追うが、彼女の身辺にも危険な罠が!陰謀渦巻く時代、勇気と気品を兼ねそなえた若き日のエリザベス1世が、果敢に謎に挑む本格ミステリ 内容紹介より 



〈女王探偵エリザベス1世〉のシリーズタイトルが付いているけれど、ハヤカワ文庫で出版されたのは本書だけのようです。主人公は、異母姉妹のメアリー1世(ブラッディ・メアリー)によって田舎の屋敷に幽閉中のエリザベス王女(後のエリザベス1世)です。文中でエリザベスが王女と名乗るのはよくて、女王と呼ばれるのは駄目みたいなことが書いてあって、どちらも同じことだと思っていたら、王女はprincess、女王はqueenだから意味が違っているのですね。こういう時代娯楽小説っていうのは仲間内の人間関係が馴れ合い過ぎていて、親分から子分までの味方同士がずぶずぶな関係性を持っているうえに、極端な勧善懲悪に走りがちなものですが、本書はそこのところが違っています。主人公の出自も決して綺麗なものでもないし、彼女の味方のある有力者も加勢する動機は自分本位なものであり、一方、メアリー1世は冷酷で残虐なだけの人物でもなく、毒殺犯にもそれなりに同情の余地があるように描かれています。そして、それぞれが正しいと信じて思ったことを為しているようにとれました。ただそういう案配が作品を面白くしているかと言えば、ちょっと残念な結果に終わっているように感じました。




毒の庭 (ミステリアス・プレス文庫)毒の庭 (ミステリアス・プレス文庫)
(2000/06)
カレン ハーパー

商品詳細を見る

テーマ : 推理小説・ミステリー
ジャンル : 本・雑誌

『テロリストの口座』 クリストファー・ライク ランダムハウス講談社

2011-11-20

Tag :

☆☆☆☆

中央アジアからの闇送金を受け取ったはずのアラブ系テロリストが逮捕寸前に自宅で自爆死し、捜査官4人が殉職した。瓦礫の中から発見された切れ切れの殉教ビデオは、アメリカ襲撃を予告していた。米仏の合同捜査チームは死亡したテロリストの銀行口座の入金記録を手がかリに、謎のイスラムテロ組織「ヒジュラ」にたどりつく。金の出し手は誰なのか?金融サスペンスのベストセラー『』の著者による会心の最新作!! 上巻内容紹介より



アル・カポネが凶悪犯罪じゃなく脱税容疑で逮捕されたように、テロリストを資金の流れから追い詰めていくという目先を変えた話で、大手会計会社の元社員だった米国財務省の捜査官が主人公です。しかし、通常、銀行口座の話など、ある日、自分の預金残高が億になっているような事態でも起らない限りエキサイトなんかするはずもないですから、本書では序盤から自爆事件が起きたり、主人公を狙った暗殺計画が企てられたりといろいろ趣向を凝らしてあります。けれどやっぱり全体に跳ねてません。金融サスペンスを融合させた切り口は新しくとも、しょせん骨組は冒険・スパイ小説のフォーマットを使い回している印象です。本書に限らず、特に、対テロリストの物語は皆似たような流れになってしまうようで、バリエーションが少ないのでしょうか。また、ナイーブな主人公は仕事柄活躍してもキャラクターが中庸過ぎるし、MI6からCIAに出向中のヒロインの存在感も希薄、このふたりの男女の関係は余計な気がしました。人物描写にまで手が回らない感じでした。




テロリストの口座 上 (ランダムハウス講談社文庫)テロリストの口座 上 (ランダムハウス講談社文庫)
(2007/01/09)
クリストファー・ライク

商品詳細を見る

テロリストの口座 下 (ランダムハウス講談社文庫)テロリストの口座 下 (ランダムハウス講談社文庫)
(2007/01/09)
クリストファー・ライク

商品詳細を見る

テーマ : 推理小説・ミステリー
ジャンル : 本・雑誌

『アイス・ステーション』 マシュー・ライリー ランダムハウス講談社

2011-11-18

Tag :

☆☆☆☆

アメリカが南極に持つウィルクス・アイス・ステーションからSOSが発信された。海中洞窟でダイバーたちが氷に埋もれた“宇宙船”を発見、何かに襲撃され、大量の死者が出たという。米国海兵隊偵察部隊は急遽、救援に向かったが、基地に到着するやいなや、フランス軍最強の戦闘部隊から奇襲を受ける。海中深く眠る謎の黒い物体を巡る国際争奪戦の幕が開く。『スケアクロウ vol.1-3』を改題、文庫化。 上巻内容紹介より



クライブ・カッスラーのダーク・ピット シリーズになんだか似ているような気がします。シェーン・スコフィールドを主人公に同じくシリーズ化されているそうで、行く末もダーク・ピット シリーズみたいになりそう、ならなきゃいいけど。ものすごくエンターテインメント性が極められて、主人公が超人化しています。だいたいこういう作品はシリーズが進むにつれ作品の質は落ちていくのとは逆に、主人公のスーパーヒーロー化は止まるところを知らない右肩上がりっていう傾向になりがちだし。
主人公は米国海兵隊中尉で偵察部隊の隊長です。敵は、発見された“宇宙船”を奪取しようとする仏国の特殊部隊、英国のSAS、ある密命を負った米国のシールズ、人間を食べたいから襲ってくる鯱と象海豹(なぜか漢字表記)の群れ。これだけの強敵を取り揃えた冒険小説は過去に例がないでしょう。序盤はまだ現実的な闘いを見せますが、次第にエスカレートし始め、荒唐無稽すれすれの展開になっていきます。また、飛び込んだ氷海に潜水艦が偶然(!!)いたり、氷上で死にそうになったとき昔の基地を発見したり、ご都合主義満載ですが、これくらいエンタメに針が振り切れているなら良いのです。話がマンネリ化しなければ何をどう書こうが良いのです。六ヶ月くらいたって、次回作を古本屋さんで見掛けたら読みたいです。




アイス・ステーション 上 (ランダムハウス講談社文庫)アイス・ステーション 上 (ランダムハウス講談社文庫)
(2006/08/02)
マシュー・ライリー

商品詳細を見る

アイス・ステーション 下 (ランダムハウス講談社文庫)アイス・ステーション 下 (ランダムハウス講談社文庫)
(2006/08/02)
マシュー・ライリー

商品詳細を見る

テーマ : 推理小説・ミステリー
ジャンル : 本・雑誌

『見知らぬ顔』 アン・ペリー 創元推理文庫

2011-11-16

Tag :

☆☆☆☆☆

夢も見ない眠りから覚めたとき、彼は病院の寝台に横たわり、全ての記憶を喪っていた。自分がウィリアム・モンクという名の刑事だと知らされた彼は、病状を隠して職場復帰したが、そこで割りふられたのは、万全の態勢で臨んでさえ解決困難と思わせる難解な殺人事件だった……!十九世紀ロンドンに孤立無援の警部が展開する、自分探しと真相究明の旅。時代ミステリの決定版。 内容紹介より



ウィリアム・モンク シリーズの一作目です。
記憶喪失をテーマにした作品には、ジェイムズ・ヒルトンの『心の旅路』やロバート・ラドラムの『暗殺者』といった傑作がありますが、本書もそのひとつに入ると思います。記憶を喪った人物がそれを隠して職場復帰するという不自然さも、舞台を十九世紀半ばのビクトリア朝時代に設定したために違和感がありません。上流階級の人間が関わっている殺人事件、個人的に調査していたらしいある出来事、そして主人公の自分探し。やがてこの三つの事態とそれぞれの関係者たちが複雑に絡み合っているという事実が浮かび上がってきます。特におぼろげに記憶にある一本のステッキが鍵となってストーリーが急展開する流れは印象的です。そしてまた、身の回りの人たちの反応から、自分が仕事一筋の上昇志向にあり、非常に自分本位な性格だったことが薄々判明していく主人公とともに、殺された被害者とその家族たちの人間関係、そして彼らの本当の姿も否応なく明らかにされていくという二重の構成も見事だと思いました。それから、主人公がすべての記憶を取り戻さないまま終わっていることで次回作に興味が引かれます。




見知らぬ顔 (創元推理文庫)見知らぬ顔 (創元推理文庫)
(1995/09)
アン ペリー

商品詳細を見る

テーマ : 推理小説・ミステリー
ジャンル : 本・雑誌

『九人と死で十人だ』 カーター・ディクスン 国書刊行会

2011-11-14

☆☆☆☆

第二次大戦中、ドイツ潜水艦の襲撃に脅えながらイギリスへ向かう商船エドワーディック号の船室で、出航以来、いわくありげな雰囲気をふりまいていた乗客の女性が喉を切り裂かれて殺されているのが発見された。現場に残されていた血染めの指紋は、調査の結果、船内の誰のものでもないことが判明する。乗客は全部で九人。はたして姿を見せない十番目の人物が存在するのか?この雲をつかむような不可思議な事件に、名探偵サー・ヘンリー・メリヴェールが見出した驚くべき真相とは?〈不可能犯罪の巨匠〉カーター・ディクスンが、戦時下のイギリスで書きあげたスリリングな傑作本格ミステリ。 内容紹介より



以下、ネタバレ気味です!ご注意下さい。

航海中の船内という隔絶された場所、限られた少数の登場人物、高名な探偵とその助手役、そしてどう考えてもレッドへリングにしかとれない残された指紋、これらのいかにも本格推理小説らしい要素に加えて、戦時中の灯火管制下による闇夜、敵方のスパイが乗船している疑い、防毒マスクを被った怪しい人物、これらが一層サスペンス性を高めています。この作品が、やや設計図通りに人物が動き、物事が起りがちな一般的な本格ものと異なっているところは、犯人の目論みがある原因で当初の意図から外れてしまい、偶発的な状況を作り出してしまう展開になっていることです。たとえば、現場に残された指紋も単なるトリックの一つに過ぎないのでなくて、後に、二重三重の意味が付け加えられていたことがわかります。そういうところがストーリーの流動性を読後に感じさせ感心させられるというわけです。
その一方、人物造形については相変わらず一時代前の本格ものに出てくるパターン化したもので、賛否はあるもののキャラクター重視、人物像を書き込む傾向にある現代のミステリを読み付けていると、しかたないけれどそこらあたりは平板に感じました。とにかく読んで良かったと思える秀作です。

『時計の中の骸骨』カーター・ディクスン ハヤカワ文庫
『エレヴェーター殺人事件』ジョン・ロード/カーター・ディクスン ハヤカワ・ポケット・ミステリ




九人と死で十人だ 世界探偵小説全集(26)九人と死で十人だ 世界探偵小説全集(26)
(1999/12)
カーター・ディクスン

商品詳細を見る

テーマ : 推理小説・ミステリー
ジャンル : 本・雑誌

『花嫁は警察署長』 シャーリーン・ウィア ハヤカワ文庫HM

2011-11-12

Tag :

☆☆☆☆

まさか、ダンが撃たれたなんて!サンフランシスコ市警の警官スーザンが、カンザスの片田舎の警察署長ダンと結婚したのは、つい六週間前のこと。ところが、幸せな新婚生活も束の間、夫が何者かに殺されてしまったのだ。犯人はきっとわたしが捕まえてみせる。市長に懇願して臨時の警察署長になったスーザンは、みずから犯人探しに乗り出したが……マリス・ドメスティック・コンテストの最優秀作に輝いたユーモア・ミステリ 内容紹介より



カバーイラストから受けるまったり感とは違って、意外にしっかりした内容の作品でした。
ミステリそのものは凝った作りではありませんけれど、都会の元警察官が殺された夫の復讐を誓いながら、勝手が違う片田舎で奮闘する姿に興味を引かれます。勤務初日から逃げ出した豚を捕獲する羽目になったり、牧場で種付け牛に襲われたり、広大な土地で迷子になったり、主人公のプライドが傷つきそうな事態に幾度も見舞われます。そういうアクシデントに遭いながら捜査を進めるにつれ、夫殺しの容疑者が増え、また、新たな殺人事件が連続して起きます。このユーモラスな要素とシリアスな要素のバランスがうまくとれているように感じました。現実の世界ではどうなのかは知りませんけど、これまで読んだミステリ作品のなかでは、事件関係者の身内は捜査から外されるというのが一般的でしたから、本書で被害者の妻が警察署長に就任し、その事件の捜査に加わるという設定はやはり強引すぎると思います。ただ、新婚の夫を亡くした主人公の心理については、深すぎず、浅すぎずの良い頃合いの描写になっていて不自然な感じはしませんでした。でも、これはコージーとはちょっと違うと思う。




花嫁は警察署長 (ハヤカワ・ミステリ文庫)花嫁は警察署長 (ハヤカワ・ミステリ文庫)
(1993/06)
シャーリーン ウィア

商品詳細を見る

テーマ : 推理小説・ミステリー
ジャンル : 本・雑誌

『我らが父たちの偽り』 アンドリュー・テイラー サンケイ文庫

2011-11-10

Tag :

☆☆☆☆

突然の父の“自殺”にシーリアは疑問を抱いた。自殺しようとする人間が車一台分もの古本を買いこむだろうか?通を自認した父が安物のジンを“最後の酒”に選ぶだろうか?歴史家の父は過去の事件の真相を突きとめ、その公表を恐れた何者かが父を殺したのだ。シーリアと父の旧友ドゥーガル少佐、その息子ウィリアム・ドゥーガルの三人は素人探偵に乗り出した。父が知った事実とは?そして謎の殺人者の正体は?新鋭の86年度ゴールド・ダガー賞候補作。 内容紹介より



どこかで聞いた名前だと思っていたら、買ったまま一向に読んでいない、タイトルに天使が付いているあの三部作の作者ではないか。こんな作風の人とは知らなかった。また、北沢和彦氏の訳者あとがきによると、本書も“ウィリアム・ドゥーガル”を主人公にしたシリーズ”の一冊だそうです。
短く区切ってある各章(あるいは各パラグラフ)の終わりの文章が毎回とても効果的に仕込まれ手慣れています。つまり、誰かの発言や出来事など、なんらかの一石を投じた後、それを受けて次章に続いたり、場面転換したりする構成がかなり巧みに組み立てられている印象を受けました。
たとえば、父親の旧友である少佐が自殺説に納得している発言をしたことに対して、シーリアが答えて言う場面、「「ジンのことはどうなんですか?」「どういうこことかね?」「海辺にあった壜は、スーパーマーケットの自社銘柄のものです。でも、ジンに関して、父は通を気どってました。最後の瞬間にアルコールの慰めがほしかったとすれば、ゴードン以外のもので我慢すると思います?」」(p35)。この発言で章が終わり、次章は別の場面で始まります。
一方、少佐が亡くなった友人の書斎に入った場面では、「部屋は、少佐が最後に見たときとほとんど変わりなかった。変わっているのは、引き裂かれた紙とボール紙の山が、なにかの生贄のように電気ストーブの前に積み上げてあるぐらいだった。彼はしゃがんでその山を突いてみた。 リチャードのいちばん新しい本が三冊、何者かの手で故意に引き裂かれていた。」、この場面で章が終わり、次章は、「少佐をいちばん驚かせたのは、その行為の残忍さだった。本のカバーは重ねて踏みにじられ、大半のページは四つに引き裂かれていた。本を壊すのは容易なことではない。ここまでやるにはそうとうの根気と決意を要したはずだ。」(p185~186)、と同じ場面で始まっています。この箇所は同じ章にまとめてもよい流れですが、いったん区切って終わらせることで、読者を驚かせ強く印象付ける効果を狙ったのでしょう。こういう工夫がしてあって、緊張感が保たれ、ダレることなく非常に読みやすい作品でした。




我らが父たちの偽り (サンケイ文庫―海外ノベルス・シリーズ)我らが父たちの偽り (サンケイ文庫―海外ノベルス・シリーズ)
(1987/02)
アンドリュー テイラー

商品詳細を見る

テーマ : 推理小説・ミステリー
ジャンル : 本・雑誌

『殺人詩篇』 ウィル・ハリス ハヤカワ文庫HM

2011-11-08

Tag :

☆☆☆

アパートのガレージに転がった死体のかたわらには、一冊の古ぼけた書物 ― それは時価30万ドルといわれる稀覯本《ベイ版詩篇》だった。門外不出のはずの書物がなぜそんな場所に?単純な強盗殺人を主張する警察をしり目に、被害者の親友であった書誌学者のクリフは素人探偵となって調べはじめる。徐々に明らかにされる数々の疑惑。謎を追うクリフにも死の危険がつきまとう。ついに姿を現わした事件の全貌とは?植民地時代の貴重な活字印刷本をめぐってスピーディに展開する推理とサスペンス!アメリカ探偵作家クラブ最優秀新人賞受賞作。 内容紹介より



大学教授が主人公で、大学や図書館を主な舞台にし、稀覯本を取り上げているところはアカデミックでミステリ的には英国風な感じがします。その一方、ロサンゼルスにあるプールを備えた家に住み、主人公にはベトナム戦争に従軍し修羅場をくぐった経験があり、物語にマフィアが絡んで来たりするところはアメリカミステリ的です。最近、妻を病気で亡くし、そのうえ親友も刺殺されたという重石を設定してあるにもかかわらず、作品全体の雰囲気は非常に軽く、明るさも見えます。それは良いのですけれど、なんだか軽さばかりが目立っていて、一本調子だし、もう少し深みのある部分もあってもいいような気がしました。せっかくなら書誌学や稀覯本についての一般的な話題についても触れて欲しかったようにも思います。また、本書を本格ミステリのつもりで読んでいると、物語の始末の付け方のぬるさやものすごく小物臭のする黒幕、ドジで緊迫感を削いでいる殺し屋コンビ、偏執狂じみた様子の真犯人のせいで、いつのまにかフロリダミステリぽくなっていたりして違和感が残りました。




殺人詩篇 (ハヤカワ・ミステリ文庫 (HM 100‐1))殺人詩篇 (ハヤカワ・ミステリ文庫 (HM 100‐1))
(1985/02)
ウィル・ハリス

商品詳細を見る

テーマ : 推理小説・ミステリー
ジャンル : 本・雑誌

『暗黒太陽の浮気娘』 シャーリン・マクラム ミステリアス・プレス ハヤカワ文庫

2011-11-06

Tag :

☆☆☆

SFマニアのお祭り〈ルビコン〉開催中のホテルで、ゲストの人気ファンタジー作家が殺された。宇宙人やロボットに仮装したままのファンを相手に警察も頭をかかえるなか、新進作家オメガが考えついた犯人捜しの奇策とは?一筋縄ではいかない非論理的な“難事件”の顛末を爆笑につぐ爆笑で描く、アメリカ探偵作家クラブ賞最優秀ペイパーバック賞の怪作 内容紹介より



万人向きのミステリが存在するかどうかは置いといて、本書は万人向きじゃなく、非常に特異なニッチ層に受けるであろう作品。短く言うとヲタク向け。アメリカにおける「ヲタク文化」の歴史などはまったく知りませんけど(かといって日本のことを知ってるわけでもないですが)、本書が発表された1987年には、いわゆる「ヲタク」像は確立していたように思われます。小説や映画で繰り返し読んだり観たりするアメリカ人ヲタクのステレオタイプが数多く登場しつつ、これまで奇妙な人種として、あくまで物語のアクセント役だった彼らが主役の立場にあるからです。探偵役の博士どころかミステリさえも彼らの引き立て役に過ぎません。この作品は、ヲタクたちの性癖、奇癖、奇行を愛情を持った目で描いているのだと思います。もしかして執筆時点で著者がヲタクたちをカリカチュアしていたとしても、さすがに現代のヲタクやヲタク・グッズの先鋭化には思いも寄らなかったでしょう。
本書に、アメリカ探偵作家クラブ賞最優秀ペイパーバック賞を贈ったMWAは素晴らしい。




暗黒太陽の浮気娘 (ミステリアス・プレス文庫―ハヤカワ文庫 (10))暗黒太陽の浮気娘 (ミステリアス・プレス文庫―ハヤカワ文庫 (10))
(1989/07)
シャーリン・マクラム

商品詳細を見る

テーマ : 推理小説・ミステリー
ジャンル : 本・雑誌

『芸術家の奇館』 デイヴィッド・ハンドラー 講談社文庫

2011-11-04

☆☆☆

NY近郊に住む映画批評家のミッチ・バーガー。彼はピンク色の奇抜な家に住む高名な現代芸術家と知り合い、交遊を深めていた。ある朝、静かなこの村で爆殺事件が発生。ミッチは女性警官ミトリーと捜査に乗り出すが、村の開発を巡り疑わしい住人が次々と現れて……。MWA賞作歌による人気シリーズ第2弾。 内容紹介より



シリーズ一作目『ブルー・ブラッド』で非常に気になった「ったく」という訳文が今回も多用されていてやや興ざめしてしまいました。ハンドラーの作品のほとんどを訳されている北沢あかねさんですけど、この訳出だけは個人的に違和感を覚えてしまうのです。
さて、設定はコージーミステリに飽きるほどよく見られる、自然と伝統を誇る町に土地開発の手が伸びて、住民同士や開発業者間に問題が持ち上がるというもの。本書では歴史ある学校の建物を改修するか新築するかで新旧の住民が対立している状況です。そしてその状況が老齢の有名芸術家の家庭内にも起きているという二重の設定なっています。そんななか、芸術家の娘が殺されてしまい、狙われたのはもう1人の娘のほうだったのではないかという疑いも生まれて……。
デイヴィッド・ハンドラーは、凝ったトリックやアクロバティックな技法で読者を唸らせるタイプの作家ではなく、人物の裏の姿を描き出して見せるひとだと思うのですが、それでも今回の設定は陳腐すぎているのじゃないかと感じました。科学捜査が進んでいる現代では、実は死体は別の人物だったみたいな流れは無理にしても、開発業者が相変わらずいつも憎まれ役なのは変えてもいいかも。

『ブルー・ブラッド』 デイヴィッド・ハンドラー 講談社文庫
『シルバー・スター』デイヴィッド・ハンドラー 講談社文庫

タグ:デイヴィッド・ハンドラー




芸術家の奇館 (講談社文庫)芸術家の奇館 (講談社文庫)
(2007/11/15)
デイヴィッド・ハンドラー

商品詳細を見る

テーマ : 推理小説・ミステリー
ジャンル : 本・雑誌

『ドッグタウン』 メルセデス・ランバート ハヤカワ文庫HM

2011-11-02

Tag :

☆☆

貧乏弁護士ホイットニーに舞いこんだ依頼は、休暇で帰郷したまま戻ってこない家政婦を捜し出して欲しいというものだった。事務所の家賃にも事欠く始末の彼女は、現金でぽんと支払われる報酬に魅かれ、調査を開始する。だがぶち当たったのは、まったく無関係の女性の死体。しかもその死体は、数十分で忽然と消えてしまったのだ!事務所の前を縄張りにしている売春婦ループの手を借り、ホイットニーはLA社会の闇に挑む 内容紹介より



女性弁護士ホイットニー・シリーズの第一作目。第二作目の『ソウルタウン』と第三作目の『ゴーストタウン』が邦訳されているようです。新米弁護士が主人公ですが、依頼された仕事が人捜しなので内容はハードボイルドものみたいでした。ジャネット・イヴァノヴィッチ作のステファニー・プラム シリーズのヒロインと元娼婦ルーラみたいなユーモラスなコンビを期待していましたが、本書のコンビはしょっちゅう言い合いをして相手を軽く傷つけあっていて、コミカルさはほとんどありませんでした。ただ、駒月雅子氏の訳者あとがきによると、シリーズが進むにつれ、主人公にも精神的な成長が見られてくるようなので、ふたりの関係性にも変化が現れていくのかもしれません。
主人公がジムでワークアウトに励むシーンが頻繁に挿まれたり、父親にたいする何らかの葛藤があるようにほのめかしたり、中米民主化支援グループを登場させたり、全体に一貫性のない雑多なイメージを強く感じさせられ、作者はいったい何を描きたかったのかというと、よく分からないけれどドッグタウンと彼女が呼ぶLAの街の猥雑さ、混沌とした社会だったのかなと。切り口は粗いながらも新しさはあるかもしれません。しかし、ミステリ作品として成功しているとは言いがたいと思います。




ドッグタウン (女性弁護士ホイットニー・シリーズ)ドッグタウン (女性弁護士ホイットニー・シリーズ)
(2008/10/23)
メルセデス・ランバート

商品詳細を見る

テーマ : 推理小説・ミステリー
ジャンル : 本・雑誌

プロフィール

てんちゃん1号

  • Author:てんちゃん1号
  • 海外ミステリなどの感想を誤字脱字、表現・文法間違いを交え、思い込みと偏見を持って書いています。そんな素晴らしいブログなのでリンクとか何でもフリーです。異次元、霊界、他惑星からもお気軽にどうぞ。

カテゴリー

最近の記事

月別アーカイブ

06  05  04  03  02  01  12  11  10  09  08  07  06  05  04  03  02  01  12  11  10  09  08  07  06  05  04  03  02  01  12  11  10  09  08  07  06  05  04  03  02  01  12  11  10  09  08  07  06  05  04  03  02  01  12  11  10  09  08  07  06  05  04  03  02  01  12  11  10  09  08  07  06  05  04  03  02  01  12  11  10  09  08  07  06  05  04  03  02  01  12  11  10  09  08  07  06  05  04  03  02  01  12  11  10  09  08  07  06  05  04  03  02  01  12  11  10  09  08  07  06  05  04  03  02  01  12  11  10  09  08  07  06  05  04  03  02  01  12  11  10  09  08  07 

ユーザータグ

短編集 ホラー SF クリスマス・ストーリー アンソロジー ルース・レンデル アーロン・エルキンズ スティーヴン・キング デイヴィッド・ハンドラー キャロリン・G・ハート ジョー・R・ランズデール ローラ・チャイルズ マイクル・クライトン ジョアン・フルーク ジョージ・P・ペレケーノス ドン・ウィンズロウ ポーラ・ゴズリング ジェームズ・パターソン エド・マクベイン ジェイムズ・パタースン ジル・チャーチル ヘニング・マンケル C・J・ボックス ローレンス・ブロック リチャード・マシスン D・M・ディヴァイン レジナルド・ヒル スチュアート・ウッズ リリアン・J・ブラウン ジャネット・イヴァノヴィッチ ピーター・ラヴゼイ パーネル・ホール アリス・キンバリー レックス・スタウト S・J・ローザン ジョルジュ・シムノン ジョー・ゴアズ マーガレット・ミラー ウィリアム・カッツ クレオ・コイル カール・ハイアセン レスリー・メイヤー アイザック・アシモフ ヒラリー・ウォー エド・ゴーマン カーター・ディクスン マイケル・ボンド ルイーズ・ペニー マーシャ・マラー ジェフリー・ディーヴァー ジョン・ディクスン・カー リタ・メイ・ブラウン ジェームズ・ヤッフェ イーヴリン・スミス ジャック・カーリイ キャロリン・キーン ウィリアム・L・デアンドリア コリン・ホルト・ソーヤー ローラ・リップマン フレッド・ヴァルガス ポール・ドハティー ロブ・ライアン ジェフ・アボット G・M・フォード エヴァン・マーシャル オーサ・ラーソン ジョアン・ハリス サイモン・カーニック リン・S・ハイタワー ドナ・アンドリューズ ファーン・マイケルズ アンソニー・ホロヴィッツ ジャン=クリストフ・グランジェ スタンリイ・エリン レイ・ハリスン ケイト・ロス アンドレア・カミッレーリ レニー・エアース ジョン・クリード コニス・リトル デイヴィッド・マレル クリスチアナ・ブランド ウイリアム・P・マッギヴァーン ウィリアム・ランデイ ジャック・フィニイ リック・ボイヤー サキ ジェーン・ラングトン ユージン・イジー ウォルター・モズリイ アン・クリーヴス ビリー・レッツ イーサン・ブラック ダナ・レオン エーリヒ・ケストナー ウォルター・サタスウェイト スタンリー・エリン ポール・ドハティ トバイアス・ウルフ 

ブログ内検索

全ての記事を表示する

全ての記事を表示する

リンク

RSSフィード

最近のトラックバック

最近のコメント