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『ラスト・ショウ』 クライヴ・バーカー 集英社文庫

2013-06-15

Tag : ホラー

☆☆☆

天才奇術師が短剣の串刺しになって死んだ。遺書には、遺体を誰にも渡さず、火葬に付すように、とある。地獄との契約を愚弄した彼は、悪魔たちの復讐を恐れていたのだ。美貌の未亡人の依頼を受けて、ハリー・ダムーアは遺体に付き添った。うろこ状の体をぎらつかせ、脂にまみれた尻尾を引きずりながら、ハリーを襲う化け物たち。肉が裂かれ、血しぶきが上がる!見るもおぞましい悪魔軍団とハリーの壮絶な戦いが始まった。《血の本》全六巻のラストを飾る表題作、生と死の逆転劇を用いて真の倒錯を描いた「死は生なればなり」ほか三篇、および「血の本」を収録。 内容紹介より



血の本[Ⅵ]

「死は生なればなり」
子宮摘出手術後、うつ状態に陥っていたヒロインは、古い教会の取り壊し現場で出会った男に地下埋葬所の存在を知らされる。ある夜、彼女は好奇心に駆られ、地下埋葬所の内部へ入り込み、かつて起きた大きな厄災の犠牲となったとおぼしき数多くの屍体を目にする。その日以来、彼女の心と身体に大きな変化が起きると共に、職場の同僚たちが次々に病死していることを知る。彼女は自分が死神の子を宿しているのだと気付くのだが……。どうして彼女の役割をわざわざ殺人鬼に交代させたのかと思ったのですが、殺しに長けた者の方が死を量産するのに効率が良いからなのでしょうか。

「侵略者の血を」
地下資源を目当てに南米のジャングルの土地を買い取った西洋人三人は、そこに代々住み着いているインディオたちを立ち退かせようとするが、誤ってインディオの子供を射殺してしまう。呪詛を唱える長老の手に触れられた一人は、やがて全身に激痛が走り、もろくなった皮膚のあらゆるところから出血し始める。原住民、超自然、アウトサイダーで出来上がる三題噺。

「血脈のトワイライト・タワー」
西側への亡命を企てるKGB高官ミロネンコに接触した英国情報部員バラード。彼とは別にミロネンコの身辺を探っていた彼の直属の上司が謎の事件に巻き込まれ、彼にも情報部から圧力がかけられる。やがてバラードは猛烈な頭痛とある音に襲われるが、それと拮抗するように内なる声が聞こえ始める。ミロネンコに呼び出された彼はそこでKGBの殺し屋の血にまみれた惨殺体を目にする。なんでまたエスピオナージと人獣伝説をミックスしようなどと考えたのでしょう。

「ラスト・ショウ」
奇術師の遺体を巡っての悪魔たちと探偵および使用人の闘い。探偵より使用人のほうが活躍してます。映像化されたら面白そうな作品です。

「血の本」
《血の本》シリーズ全体のプロローグとエピローグで、収録されている各作品は、偽霊媒師の少年の皮膚に死者たちが書き刻んだ物語である、という経緯が述べられています。これが結構じわりと怖いかも。

『セルロイドの息子』
『ゴースト・モーテル』
『ヘルバウンド・ハート』




ラストショウ 血の本(6) (血の本) (集英社文庫―血の本)ラストショウ 血の本(6) (血の本) (集英社文庫―血の本)
(1987/11/20)
クライヴ・バーカー、矢野 浩三郎 他

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テーマ : ホラー小説
ジャンル : 本・雑誌

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