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『幸福の選択』ダニエル・スティール 扶桑社エンターテイメント

2017-11-07

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☆☆☆

広告代理店に勤めるオリヴァーは、妻のサラと3人の子供たちとニューヨーク郊外の美しい家で、平凡ながらも幸せに暮らしていた。だが、もともと作家志望だったサラはそんな生活に飽き足らず、皆に内緒でハーヴァードの大学院への入学を決め、一人ボストンへ旅立ってしまう。残されたオリヴァーは悲嘆にくれるが、不安定な年頃の子供たちの動揺はさらに大きく、次々と問題がわき起こり……。父として、一家の主として奮闘するオリヴァーの姿を通して、家族の愛情、絆とは何かを探る好評のD・スティール第3弾! 内容紹介より



本来芸術家タイプの妻が家庭的な夫との結婚生活もとで、いつか小説を書こうと思いながら望まなかった妊娠と子育てを経た後に、大学院への入学通知がきたのを契機に、夫の反対を押し切って彼女は家族と別れ自宅から何百㌔も離れた土地で一人暮らしを始めようと決めます。もともと生き方や考え方が異なっていた男女が一緒になって、約二十年後に起きた出来事を原題「Daddy」とあるように夫、父親目線で描いた作品です。女性はこの妻であり母親の行動に共感するところもあるでしょうが、男性は結構反感を覚えるのではないかと思います。それは主人公のキャラクターがたいして欠点が見当たらない理想的な夫であり父親だからでしょう。さらに冒頭の60ページ弱しか妻の内面が語られず共感しにくいところも影響していると思います。彼女に限らず一家の長男の恋人とその母親が利己的に描かれ(描写される割合も非常に少なく)て、女性作家ながら、そういう点はかなり特異な感じがしました。物語は、それまでの主人公と子供たちという父子家庭に起こる問題を描いたものにたいして、350ページをすぎた辺りからはかなり大甘な緩んだものへと転調します。最後にある人物がとった決断は、女性読者からはブーイングが起きそうです。わたしは初ダニエル・スティールなので他の作品のことはまったくわかりませんが、作者は保守的な考え方をする人、いわゆる良妻賢母を支持する人なのでしょうか。いまひとつこの作者の人気の秘密がわかりませんでした。




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テーマ : 読んだ本。
ジャンル : 本・雑誌

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