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『殺しの歌が聞こえる』カーリーン・トンプスン ハヤカワミステリ

2018-06-27

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☆☆☆

「薔薇のまわりに輪になって、ポケットにお花をつめこんで」受話器から響いてきた不気味な童謡に、ブレインは思わず身を固くした。やがて曲が終わると長い沈黙が続き、突然電話は切れた……。高校教師ブレイン・エイヴァリーの身辺で不可解な出来事が起き始めたのは、夫のマーティンが自殺してから半年後のことだった。教え子の一人が手首を切られて殺され、死体の第一発見者となったブレインのもとに、奇妙なメロディーにのせた犯行声明の電話がかかってきたのだ。だが、警察は彼女の言葉を信じようとはせず、かえってアリバイのない彼女への疑惑を強めていった。やがて同じ手口で第二、第三の殺人が起き、そのたびに深夜の電話が!誰ひとり頼る者もなく不安に怯えるブレイン。ついに犯人の魔手は彼女自身にも……。『黒い蘭の追憶』で衝撃的なデビューを飾った著者が、卓越した心理描写で紡ぎだした出色のサスペンス。 内容紹介より



歳の離れた資産家の夫が交通事故で下半身に障害を負い、その後拳銃自殺を遂げる。状況に不審な点が見られたことからヒロインに疑いの目が向けられるが、その騒動もようやく落ちついた頃、彼女の家の敷地内で教え子が死体で発見され、さらにヒロインが勤める高校の校内でもロッカーの中に入れられた女子生徒の他殺体の第一発見者となってしまう。再び警察や学校からの疑惑がかけられ、さらに……という展開に。
夫の死とともにヒロインにかんするゴシップの種になった開業医を始めとして同僚の英語教師や妹の旦那らがいかにもそれらしく容疑者として取り揃えられ、読者の目の前にこれ見よがしに釣り下げられています。しかし、登場人物たちのキャラクターには一様に浅さと適当な肉付けしか感じません。また地元の保安官がヒロインの元恋人という設定がお定まりの展開になっていく流れが凡庸です。伏線はほとんどないものの真犯人は意外な人物でプロットは良く練られているけれど、巧緻ではないです。サスペンスのテンプレートがあるみたいに、いわゆる型にはめたみたいな、そして先が読めてしまう印象が残ります。レンデルの作品に代表されるようなじわじわと先の見えないサスペンスというものをほとんど感じませんでした。

『黒い蘭の追憶』




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テーマ : 推理小説・ミステリー
ジャンル : 本・雑誌

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