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『フェイスフル・スパイ』アレックス・ベレンスン 小学館文庫

2018-07-29

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☆☆☆☆

アルカイダに潜入していた唯一のCIA工作員ウェルズは、大規模テロ作戦のため本国アメリカに送り込まれる。作戦の詳細を探るべく努力を続けるが、CIA 上層部からは9・11同時多発テロを警告しなかったことなどを理由に、二重スパイの嫌疑をかけられてしまう。信じてくれるのはかつて連絡担当だった女性局員ただ一人。一方、信頼を得ていたはずのアルカイダからも疑惑の眼を向けられて……。テロはいつ発生するのか、標的はどこか、その方法は?自らの矜持を賭け て職務を遂行しようとする男の孤高の闘いを描く、二〇〇七年度MWA最優秀処女長編賞受賞作。 内容紹介より



アルカイダに潜入しアフガニスタンで戦闘に参加していた主人公は、アメリカ本土で企てされているテロ計画を知らされないまま、アルカイダの高官によって母国へと送られます。CIA に接触するも、利用価値をなくしたと見られていた彼は二重スパイの疑いをかけられ拘束されてしまいます。逃亡した主人公は単身、アメリカに潜伏するテロの立案者であるアルカイダ幹部の行方を追い求めますが、そんななか爆破テロが発生してしまい、さらに大規模なテロが計画されていると信じる彼のもとへアルカイダからついに連絡が入ります。
いつしかイスラム教に入信していた主人公は、別れた妻やひとり息子への思いや、 CIA内で唯一心を許せる女性局員への思慕、アフガニスタンの貧しい現状と享楽を極めるアメリカ社会を目の当たりにしたときの葛藤、様々な感情と心の揺れを見せています。スパイアクションに出て来がちなスーパーヒーローみたいな派手さはないけれどとても人間的な造型が物語にリアリティを与えていると思いました。特に興味深かったのは、テロ計画で使用する大量殺傷兵器の種類とそれを主人公に運ばせる方法が意表を突いており、人目を引かずに、まったく警戒もされず、しかも持ち運びが楽で、予防措置がほとんど不可能なこの兵器が実際のテロ計画でも充分に利用可能なことでした。



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テーマ : 推理小説・ミステリー
ジャンル : 本・雑誌

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