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『インスブルック葬送曲』レーナ・ヴァンツィーニ 扶桑社ミステリー

2018-11-22

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☆☆☆

イザベルが死んだ。彼女は家族から離れ、オーストリアのインスブルックでピアノを学んでいた。心不全だったいう。妹の死に不可解なものを感じたヴェラは、真実を突き止めるべく、ミュンヘンからインスブルックに居を移し独自の調査を開始する。時を同じくして、切断された腕だけが発見されるという猟奇殺人が当地で発生した。チロル州警察主席捜査官のハイゼンベルクが捜査に当るが、事件はやがて連続殺人の様相を呈していく……。オーストリアの俊英が古都の闇を描き出す鮮烈なデビュー作。〈解説・酒井貞道〉 内容紹介より



ドイツ推理作家協会賞新人賞を受賞したオーストリア発のサイコサスペンスです。軽度の心臓疾患があり、拒食症の傾向のうえに過度の運動を行ったために心不全で亡くなった妹、その死因に不審な点はなかったものの、彼女と疎遠だったことを後悔した姉であるヒロインは、何故妹がそれほど痩せようとしていたのか、音楽学校での生活を調べるためにインスブルックへ移り住みます。折しもそこでは遺棄された女性のものらしい両腕が発見され、警察による捜査が始まったところでした。やがて事件はヒロインの身辺にも及んできます。
妹の死とヒロインの調査、それとはまったく関連がなさそうな連続殺人事件と捜査活動、そして殺人犯の独白、主にこの三つが入れ替わって物語が進みます。ヒロインの知人が犠牲者の一人となったことから、彼女にも容疑をかけられ、さらに次なる殺人が……という展開に至ります。本書は作者のミステリ第一作目に当るそうで、やはり書き慣れていない感が強くあります。まずミステリ以前に、ヒロインの性格が他人につっかかるばかりの一辺倒で変化に乏しく感情移入できない、舞台になっているインスブルックの街自体の印象が描き切れていない。ミステリとしては、警察官のキャラクターが表面的でぎこちなさを感じる、真犯人への伏線が絶対的に欠けている、ミスリードがあからさま過ぎる。特に真犯人のこじつけ方がサプライズありきの強引さを感じてしまいました。




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テーマ : 推理小説・ミステリー
ジャンル : 本・雑誌

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