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「ママ、手紙を書く」ジェームズ・ヤッフェ 創元推理文庫

2008-08-13

☆☆

キャラクターが良いのはママだけ。とくに毒舌なところが好きです。あとの登場人物は平板。もう少し描き込んで欲しいです。
やはり、安楽椅子探偵の設定は長編では無理じゃなかろうか?作者の想像の中であれこれプロットをいじっているようで、何でもあり展開はどうでもなるよって感じ。(表現が分かり難くてすみません。誰が犯人であろうとこじつけられるって事が言いたいんですけど)
真犯人については不服ですね。犯罪を犯したという心理的葛藤が表れてない。


以下、ネタばれではありません。

さて、わたしの推理によれば真犯人はママである。息子の住む町に秘密裏にやってきたママは(ロッキー山脈などの観光に興味を示さないのはすでに一度観光済みだからである、p87参照)、その誰にでも好かれてお友達になってしまうという特技で大学関係者に近付き、犯行計画を立てたのである。(ママはパーティーへの参加を断るなど事件関係者と一度も会おうとしないではないか。会うと顔ばれするから…)

動機は快楽殺人。ママは当時ニューヨーク市警殺人課刑事の息子が手柄を立て出世するために(実際、記録的なスピードで警視に昇進している,p10)、数々の殺人事件に手を染め、息子に解決のヒントを与え無実の人びとに罪を被せてきた(想像)。(『ママは何でも知っている』ハヤカワ・ミステリ参照。何でも知っているところが怪しい)

しかし、あまりにも殺人を繰り返したためママは人を殺す事が快楽になってしまったのである。「ママの今度の休暇を最高のものにする秘訣があるとすれば、それは殺人事件だ。」(p17)と息子も薄々感じているのである。
では、なぜ大学関係者を狙ったのか?それはママの知的専門職コンプレックスに原因がある(P9参照)、息子に知的専門職に就くよう勧めたにも関わらず息子は警官になってしまった。この事実が相当な精神的ダメージになったはずだ。

このようにすべてはママが計画を立て、容疑者たちを操ったのだ。でなければこれほどなんでもかんでも知っている訳がない。ママ、恐るべし!

*この記事は別ブログに以前書いたものに加筆したものです。

わたしの推理では、この人が真犯人なのである。
(犯行計画を立てているところであろう)
   ↓
ママ、手紙を書く (創元推理文庫)ママ、手紙を書く (創元推理文庫)
(1997/01)
ジェームズ ヤッフェ

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テーマ : 推理小説・ミステリー
ジャンル : 本・雑誌

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