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「オックスフォード連続殺人」 ギジェルモ・マルティネス 扶桑社ミステリー

2008-09-26

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☆☆☆☆

アルゼンチンからの奨学生として、オックスフォード大学に留学した「私」は22歳。渡英したのもつかのま、下宿先の未亡人の他殺死体を発見してしまう。一緒に第一発見者となった世界的数学者セルダム教授のもとには、謎の記号が書かれた殺人予告のメモが届けられていた。その後も、謎のメッセージを伴う不可能犯罪が矢継ぎ早に起こって……。
知の巨人セルダムの叡智がいざなう、めくるめく論理のラビリンス。南米アルゼンチンから突如現れた、驚愕の本格ミステリーに瞠目せよ。     内容紹介より



x+y=a
x+ny=b
nx+y=c
nx+ny=2n(x+y)=d

d>c=b >a

n=null

本書の読者の条件として、
*某ミステリ作品を「X」とし、その作品を既読の場合はx、
 未読の場合はnxとする。
*数学の素養がある場合はy、
 ない場合はnyとする。
*a、b、c、d はそれぞれ条件がもたらした作品の評価とする。 

作者は数理科学の博士号をもち、オックスフォード大学に留学経験があるそうです。
そこで、わたしも対抗して数学知識*を駆使し、本書の評価を数式に表してみたのでした。おそらくミステリの読書感想文に数式を自在に用いたのはわたしが初めてであろう。若島正氏を超えたであろうか、自画自賛。

で、なにが言いたいのかというと、本書はミステリを 数学や論理学で上手にデコレートした作品であって、作品自体が数学ミステリの体を成しているわけではないということです。そんなわけで、作者の意図にかかわらず数学用語や理論が数学嫌いに与える影響は多大なものがありますから、作品の評価がそれに左右される場合もなきにしもあらずだと思うのですね。ただ、読んでいる時にも思ったし、千街晶之氏も解説で言及されている「アメリカで刊行されたある長編ミステリ」との類似性を考えると、それを読んでいる読者には「数学」の威光がやや和らいで感じられますね。
主人公には留学当時の著者をモデルにしたような初々しさが感じられ、それがアカデミックな街*の描写とあいまって雰囲気の良い作品になっています。また、病院についてのエピソードはやはり南米作家らしさがあります。



*お分かりでしょうが、ものすごく貧弱なのです。 
*googleの航空写真で見てみると、建物、通りの名前など本に書かれているのと同じで した。



オックスフォード連続殺人 (扶桑社ミステリー)オックスフォード連続殺人 (扶桑社ミステリー)
(2006/01)
ギジェルモ マルティネス

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テーマ : 推理小説・ミステリー
ジャンル : 本・雑誌

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