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『招かれざるサンタクロース』J・D・ロブ ヴィレッジブックス

2008-12-24

☆☆

近づくクリスマスに華やぐニューヨークで、残虐な連続レイプ殺人事件が発生。不可解なことに、被害者の顔には入念な化粧が施され、“わが真実の愛”という文字が体に記されていた。セキュリティカメラの記録から判明したのは、犯人がサンタクロースの扮装をし、プレゼントの配達人を装っていたこと。イヴにとって、レイプ事件は自らの辛い過去を想起させるものだった。被害者たちが味わった恐怖と苦痛をわがことのように感じつつ、彼女は犯人を追う。そんなイヴを理解し、その心を癒せるのはロークだけだった……。 内容紹介より



ロマンス小説の人気作家ノーラ・ロバーツが別名義で贈る〈イヴ&ローク〉シリーズの七作目だそうです。

○…主人公が少女の頃のある出来事により心の傷を負っていること。主人公の夫もストリートチルドレンだったらしくて、クリスマスの祝い方も知らない、共に不幸な子供時代を過ごしている。この要素がなければ、この作品はただのアメリカン・コミックの亜流になってしまうところでした。

△…時代設定を2060年代にしている必然性が見当たらない。ただし、他の巻では意味があるのかもしれませんが。アンドロイドを作り出しているわりに、科学捜査の部分が現代の技術と較べてほとんど進化していない不自然さ。他の惑星を開発した記述や空飛ぶ自動車(?)みたいな物に乗っているシーンはあるけれど、SFを読んでいるような高揚感が感じられない、物珍しさのみを狙ったなんちゃってSFか。
 
X…主人公以外の主要登場人物の類型化と馴れ合いが煩わしい。特に主人公の部下は、主人公の夫がいかにセクシーで素晴らしいかを読者に伝える役を担っており、造形が浅すぎて白々しい感じがします。そんな眉目秀麗な夫は、ビル・ゲイツみたいな超大金持ち。いるのか?そんな奴!

X…主人公夫婦の頻繁なラブシーン。この擬似SF風「ロマンティック・サスペンス・シリーズ」の“ロマンティック”の部分は飛ばし読みしても一向に不具合は生じません。

X…今から50年後でもこれを使うのか、と言いたいくらい犯人の動機が陳腐。事件解決が場当たり的。



招かれざるサンタクロース (ヴィレッジブックス F ロ 3-7 イヴ&ローク 7)招かれざるサンタクロース (ヴィレッジブックス F ロ 3-7 イヴ&ローク 7)
(2004/12)
J.D.ロブ

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テーマ : 推理小説・ミステリー
ジャンル : 本・雑誌

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