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『女を脅した男 英米短編ミステリー名人選集1』ルース・レンデル 光文社文庫

2010-05-15

☆☆☆

― 「他人をこわがらせるのは、なんともいえず楽しい……まさに最高の気晴らしにだった」(表題作「女を脅した男」)。なにげない日常のなか、男と女が織りなす、そのあやうい心模様を巧みに描く心理サスペンス!
― MWA短編部門受賞二作品を含むノンシリーズ七編に、ウエクスフォード警部もの四編を収録。そのもてる才能を作品に如何なく発揮。輝かしい受賞歴を誇る名人R・レンデルの傑作短編集。シリーズ第一弾! 内容紹介より



「女ともだち」「女を脅した男」「父の日」「時計は苛む」「雑草」「愛の神」「カーテンが降りて」「ウェクスフォードの休日」「藁をもつかむ」「もとめられぬ女」「追いつめられて」収録。

夫に対する以外には男性恐怖症気味の女性が女友達の夫と密会しはじめた訳は……。その意外性、タイトル、ラストの悲劇にいたる伏線と心理描写が上手な「女ともだち」、独り歩きする女性を怯えさせるという悪趣味を持つ男の話「女を脅した男」、男の身に災難が降り掛かってこなかったのが不満足。「父の日」いつか、あるいは今日にでも自分の子供たちを失うってしまう、または奪われてしまうのではないかという妄執に囚われたお父さんの話。あまりにパラノイア過ぎて話に乗れず。「時計は苛む」は、平凡な人物がある出来事によって序々に壊れていく微妙な様が描かれているレンデルらしい作品。夫への愛情が深きが故に目が曇ってしまった妻が、クロスワードパズルという“布切れ”の一拭きで夫の本性を分かってしまった悲喜劇「愛の神」。ノンシリーズものはやや胆汁系苦みが希薄か。
「ウェクスフォードの休日」以降の四編はウェクスフォード警部もの。老婦人の不審死を描いた「藁をもつかむ」の出来が良いのでは、「追いつめられて」は短編作品なのに登場人物が多すぎて若干頭が混乱しました。

『ある詩人の死 英米短編ミステリー名人選集6』ダグ・アリン 光文社文庫
『最低の犯罪 英米短編ミステリー名人選集8』レジナルド・ヒル 光文社文庫




女を脅した男―英米短編ミステリー名人選集〈1〉 (光文社文庫)女を脅した男―英米短編ミステリー名人選集〈1〉 (光文社文庫)
(1998/10)
ルース・レンデル

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テーマ : 推理小説・ミステリー
ジャンル : 本・雑誌

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