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『ヘルバウンド・ハート』 クライヴ・バーカー 集英社文庫

2012-03-24

Tag : ホラー

☆☆☆☆

苦痛が快楽に変わり、快楽が苦痛に変わる《亀裂》の彼方の世界……。魔道士に誘われ、快楽の世界の囚われ人になった魔性の恋人、フランクを蘇らせるため、ジュリアは行きずりの男にナイフを突き立てた。血をすすり、生贄のエキスを吸い取り、フランクは人間の肉体を取り戻してゆく。「血が欲しい、皮膚をくれ!」フランクの叫びに、ジュリアは二度、三度、殺戮の刃をふるう。欲望に憑かれた男女を待っていたのは、身の毛もよだつ堕地獄の罠だった。淫魔が巣食う恍惚の世界への扉を開く《ルマルシャンの箱》とは何か?鬼才クライヴ・バーカーが鮮烈に描く愛と妄執のドラマ。 内容紹介より



六面体の寄木細工の秘密箱を開けることができたなら、究極の悦楽をもたらしてくれる魔道士を呼び寄せられる、という話を聞いたフランクは偶然にもその箱を開けることができた。しかし、異次元から来た魔道士たちが施す快楽はとても人間に理解できるものではなかった。魔道士たちによって化け物のような姿形になったフランクは、以前関係を持ったことがある義妹に助けを求める。

封印を解いてしまった系のストーリーの一種だと思いますが、著者の短篇「髑髏王」みたいに解き放たれた魔物が直接人間たちに危害を加えるのではなくて、魔物の犠牲者と共犯者が他人に危害を及ぼすというちょっと捻った内容です。フランクを元の人間の形に戻すためには人の血やエキスが必要なので、ジュリアは酒場で男を拾って自宅に誘い込み……、という単純さですから、ただただ残虐で無気味なシーンを理屈抜きに愉しめば良いのでしょう。正体不明の魔道士たちの存在も非常に気味が悪かったです。何かの封印になってたりするかもしれないから、むやみに石とか貼紙とかを動かしたり、破いたり、いわくありげな物を触ったりするのは止めよう。

映画『ヘル・レイザー』の原作本だそうです。

『セルロイドの息子』クライヴ・バーカー 集英社文庫




ヘルバウンド・ハート (集英社文庫)ヘルバウンド・ハート (集英社文庫)
(1989/06)
クライヴ・バーカー

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テーマ : ホラー小説
ジャンル : 本・雑誌

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